深山くのえ『色にや恋ひむ ひひらぎ草紙』感想とあらすじ!おすすめの新刊

 

今回ご紹介する一冊は、

深山くのえ(みやま くのえ) 著

『色にや恋ひむ ひひらぎ草子』

です。

 

平安時代を舞台にした

お仕事&恋愛小説ですが

現代の私たちが読んでも

胸きゅんする内容です。

 

深山くのえさんは

2003年に投稿作

『籠の鳥いつか飛べ』

で第29回パレットノベル

大賞佳作を受賞し、

 

2005年に書き下ろし作品

『花色の戯れ』で

作家デビューしました。

 

平安時代や後宮を

舞台にした作品が多く、

「乙女なでしこ恋手帖」

シリーズや

「桜嵐恋絵巻」シリーズなど

多くの作品を

発表しています。

 

また最近は可愛いイラストで

人気のコウペンちゃんの

小説も担当し、

活躍の幅を広げています。

 

美麗なイラストの表紙

とも相まって、

特にティーンからの

人気が高い作家さんです。

 

ですがこの

『色にや恋ひむ ひひらぎ草子』

アラサー女子が読んでも

楽しめる内容に

なっておりますので、

ぜひ一度手に

とってみてください。

 

 

 

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深山くのえ『色にや恋ひむ ひひらぎ草紙』 平安時代のバックオフィスのお話

 

後宮で複雑に絡み合う恋を描いた平安恋草紙。

同じ屋敷に暮らす妹に婚約者を奪われてしまった淑子。公卿である父親が勝手に決めた相手だったとはいえ、妹は恋の勝者と勝ち誇り、女房たちは腫れ物に触るような態度をとってくる。厄介な状況に疲れ果てた淑子は、家を出て、典侍として後宮で働こうと決めた。
そして月日がたち――生真面目な淑子は、愛嬌がなくて刺々しい『柊の典侍』だと煙たがられながらも、いまや後宮を仕切る立派な典侍に成長。女同士の争いが日常茶飯事な後宮で、揉め事解決になくてはならない存在になっていた。
ある日、典侍として仕事上のやりとりが多い五位の蔵人に、二人の新任者がやってくる。そのうちの一人が妹の夫となった元婚約者だと知り、憂鬱になる淑子。彼と顔を合わせないようにと願いながら、蔵人所に向かった淑子は、もう一人の新しい蔵人、源誠明と対面する。誠明は、東宮の嫡子でありながら臣籍降下した人物。宮中では難しい立場の誠明だが、なぜか淑子のことをよく知っている様子。そのうえ、誠明は唐突な言葉を淑子に告げた。私と、結婚してください――。
後宮を舞台に複雑に絡みあう恋を描く、深山くのえの平安恋草紙!

 

 

舞台は平安時代。

政略結婚が当たり前

だった時代に、

同じ屋敷に暮らす妹に

婚約者を奪われて

しまった主人公、淑子。

 

恋をして結婚しようと

していたわけでは

ないのだけど、

婚約者を奪われた

姫君として、

 

妹にマウントを取られるは、

周りには腫れ物に

触るような扱いを受けるは…。

 

厄介な状況に疲れ果て、

淑子は典侍(ないしのすけ)

として後宮で

働こうと決めます。

 

典侍は後宮で帝に仕え、

勅旨を伝達したり、

後宮での礼式を

取り仕切る要職です。

 

箱入り娘だった

淑子でしたが、

真面目に仕事に取り組み、

後宮の荒波に

もまれるうちに

誰からも頼られる

(厄介ごとを押しつけられる)

存在となります。

 

”愛嬌がなく、言葉がきつく、

刺々しい。

まるで触れれば手に刺さる、

柊の葉のよう“

 

な勤務態度から

彼女は後宮で

「柊の典侍」と

呼ばれるようになります。

 

職場の頼りになるけど、

怖ーいお局さん

みたいですね。

 

職場は嫉妬が

渦巻く女の戦場、後宮。

 

様々な政治的思惑も

存在する職場で、

淑子は被害者的に

巻き込まれていきます。

 

最初は平安時代の

役職の名前などに

混乱するかもしませんが、

わからなくても

なんとかなります。

 

だけど、その辺りは

若干整理してから

読み進めるとより

楽しめると思いますよ。

 

 

 

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深山くのえ『色にや恋ひむ ひひらぎ草紙』 お仕事小説としても面白い

 

いつの時代も

職場というのは変わらない、

と感じさせてくれるのも

この作品の面白い点です。

 

淑子は最初こそ働くこと

に戸惑っていましたが、

働くことに意味を見出し、

降りかかってくる難題を

バッサバサと解決していきます。

 

その姿がかっこいいです!

 

それが怖いと誤解される

こともあるけれど、

部下の子たちを

いつも気にかけ、

頼りにされています。

 

なんでもできてしまうので、

同僚に仕事を

押し付けられたり

自分の仕事じゃないことも

やらされたりするのですが

 

そんなところも

「淑子頑張れ!」

と応援したくなります。

 

 

 

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深山くのえ『色にや恋ひむ ひひらぎ草紙』 恋愛小説としても胸きゅん

 

でもやっぱり

平安時代なので

恋愛要素もちゃんとあります!

 

柊の典侍と呼ばれるほど

ツンツン系の淑子。

 

そんな彼女に堅物の源蔵人が

求婚してきます。

 

仕事で顔を合わす程度

の関係だった2人は

突然の求婚から、急接近!

 

この源蔵人がまた、

淑子のことをよく見ていて、

淑子は厳しく見えるところは、

優しさからくるものだと、

良い所をたくさん

褒めてくれるのです!

 

一途な源蔵人の言動には

きゅんとします!

 

恋をすると女性は

可愛くなるのだな、

と思わせるほど

 

淑子の可愛いエピソードも

次々飛び出します。

 

時代は変わっても、

仕事も恋愛も変わらない

と感じさせてくれる作品です。

 

現代のドロドロした生活や

恋愛にお疲れの

貴女はぜひ読んで、

ちょっと癒されて

みてください。

 

ちなみに同じ

小学館文庫キャラブン!

から出ている

「恋をし恋ひば かんなり草紙」

とはシリーズではないので、

別のお話として

楽しむことができますよ!

 

 

 

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