今回ご紹介する一冊は、
菅原 洋平 著
『「寝たりない」がなくなる本:
「効率のいい睡眠」を手に入れる方法』
です。
人間を最も休める効能のある「睡眠」。
そうとは頭でわかっていても、
それを蔑ろにしてきたのが日本人だと思います。
「寝る間も惜しんで。。。」という言葉にもある通り、
睡眠を削ることが美徳であるという観念を
持っている人も多い事でしょう。
しかし睡眠を侮るなかれ。
十分に満足を得られる睡眠を手に入れることが出来れば、
その仕事にも、スポーツでのパフォーマンスにも、
多くの助けを与えることになるのです。
その満足を得られる睡眠のコツをまとめたのが
この本「寝たりないがなくなる本」。
著者は睡眠健康指導士、
まさに睡眠のプロである菅原洋平氏。
「これはすぐにでも実行できそうだから
明日からやってみよう」というコツが
満載の本です。
目次
ベッドは睡眠をとる場所
ベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』の著者、最新刊!
誰でも簡単にできる、
「効率のいい睡眠」を手に入れる方法を公開。食事、仕事中、家事、入浴……
ちょっとした工夫で「眠りの質」が大きく変わります。★「いい寝だめ」と「悪い寝だめ」
★目覚めたら、「窓から1メートル以内」に
★「朝、何を食べるか」で、夜の眠りが変わる
★「電車でウトウト」はセーフ? アウト?
★夕方、デスクワークでの“5秒”習慣
★「寝つきのよさ」はその前のくつろぎ方しだいこれで「熟睡感」が得られるだけでなく、
集中力が上がる、体調がいい、イライラしなくなる、
やせる、若々しくなるなど、
日常も仕事もメンタルも、もっと充実!
皆さんが寝足りない理由。
それは何かまず考えた時に頭に浮かぶのが、
ベッドに横になっても中々寝付けないという
問題が挙げられると思います。
現に私もその一人。
作者曰く、ベッドに入って15分寝付けないと、
その後1時間は眠れなくなってしまうそうです。
なぜか?
それはベッドが寝るための場所になっていないから。
もっと正確に言うと、
ベッドが寝るためだけの場所ではないからです。
ベッドは睡眠をとる場所です。
いやいや当たり前じゃないか、
というツッコミが聞こえてきそうですが、
皆さん本当にそうでしょうか。
ベッドに寝転がってテレビを見たり、
寝る前にスマホや読書をしたりする人が多いと思います。
筆者は、これが眠りを妨げる要因だと言っています。
人間の脳には、その場所とその行為を結び付けて、
記憶する癖があるそうです。
例えば、ベッドで考え事をしてしまう日が
あったとして、
脳は「ベッド=考え事」と結びつけてしまい、
ついついベッドに入ると考え事をしてしまう脳
になってしまうのです。
だから、スマホをいじっていれば
ベッド=スマホになってしまい、
テレビを見ていればベッド=テレビになるのです。
睡眠を十分にとるためには、
ベッド=睡眠の場所にしなければいけません。
だから、ベッドの周りにはなるべく物を
置かないのがベスト。
スマホをいじったりテレビを見たりするのであれば、
必ずベッドから出る事をお勧めします。
夜寝れない時は、
ベッドから出てスマホを見たりするとよいとのこと。
それだけ脳に睡眠=ベッドと記憶させることは重要なようです。
そういえば思い当たる節が皆さんにもあると思います。
例えば、本屋に行くとトイレに行きたくなったりする人
って多くないですか?
あれは、本屋=尿意だと脳が記憶しているからですね。
今日からは読書も、ベッドの上ではしないように。
ベッドを寝るためだけの場所にしていきましょう。
夜の眠りは朝に作る
脳の分泌成分に、
メラトニンという成分があります。
簡単に言うと、眠気を誘発する成分。
この成分は、
起きた16時間後に分泌されるものです。
例えば、6時に起きれば10時に分泌がされます。
いい眠りのためには、
この成分を夜に多く分泌させる必要があります。
ただ、条件付きです。
それは、朝目覚めてメラトニンを減らすことです。
メラトニンはメリハリが大事です。
朝ちゃんと減らさないと、
夜きちんと分泌してくれないやっかいなものみたいですね。
メラトニンは外の光があたる事で減少するので、
理想は起きてすぐ陽の光を浴びる事。
なので、安全面で懸念がなければ、
カーテンを開けて窓際に寝るのがいいみたいですよ。
起床一時間以内が最も光の感度が高いらしく、
そこで陽の光を浴びればメラトニンの減少は
一気に進みます。
それであれば、
16時間後にはメラトニンが正常に分泌され、
眠気が襲ってくることが多いですね。
朝起きて陽の光を浴び、16時間後に眠りにつく。
これが理想の生体リズムですが、
これを毎日実行できるほど現代人は
暇ではないと思います。
寝る時間も仕事などの進み具合によって
変わってくるでしょう。
筆者曰く、寝る時間は多少バラバラでもOKですが、
朝起きる時間は揃えるべきだとのことです。
なぜなら、そうすれば正常な時間に
メラトニンが分泌されるからですね。
特に休日。昼くらいまで寝てしまっていたり、
用事がないからといって光の届かない室内で
一日を過ごしてしまうとメラトニンの分泌が大幅に遅れ、
生体リズムの異常が起こります。
最高は決まった時間に寝て決まった時間に起きる事ですが、
それが出来なければ決まった時間に起きましょう。
寝る前に3回「〇〇時に起きる」と唱えると、
高確率でその時間に起きれるという実験結果も
出ているそうです。
寝だめをしたいのであれば、
いつもより遅く起きるのではなく、
いつもより早く寝てみましょう。
起きる時間はいつも通りに。
なぜなら夜の眠りは朝作られるからです。
人生は睡眠で変わる
休息というのは、
日本人が最も蔑ろにしてきた分野でした。
スポーツ界などでも、練習方法、食事方法などは
多くの研究がなされてきたのかもしれませんが、
休息の重要性に関してはまだ歴史が浅いと思います。
眠りは心理現象だと長く思われてきました。
しかし、根性で寝ずに勉強、寝る間も惜しんで
仕事という時代は終わりました。
ストレスで眠れない、鬱で眠れないと聞きますが、
逆です。
眠れないからストレスになり、
眠れないから鬱になるのです。
体に必要な眠りを蔑ろにすれば、
あらゆるパフォーマンスは低下します。
著者は企業などを対象にした実証実験で、
社員の集中力アップやイライラなどの感情が
なくなっていることを証明し続けてきました。
睡眠は人生を充実させるためにあるものです。
この本を読めば、コントロールするのが難しい
印象のある睡眠をマネジメントするコツを学べます。
脳と体には、何よりも睡眠が第一。
睡眠で人生を変えましょう!
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