佐野徹夜『さよなら世界の終わり』本の感想と考察!「生きづらさを抱える人に効く」

 

今回ご紹介する一冊は、

佐野 徹夜(さの てつや)

『さよなら世界の終わり』です。

 

佐野徹夜は、

永野芽郁と北村匠海が

主演で実写映画化もされた

恋愛小説『君は月夜に光り輝く』

の作者です。

 

『君は月夜に光り輝く』

感動できると評判の作品で、

この作品をきっかけに

佐野徹夜さんを知った方も

多いと思います。

 

『さよなら世界の終わり』

そんな佐野徹夜さんの最新作です。

 

あとがきによれば、

小説家を目指している時期に、

初めて書いた小説がこの作品で、

現在書籍化されている小説にも、

たくさん影響を与えているようです。

 

つまり、本作は最新作であり、

原点でもあります。

 

『君は月夜に光り輝く』を

はじめとする佐野徹夜さんの

小説のファンの方には

特に読んでいただきたいです。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

佐野徹夜『さよなら世界の終わり』 あらすじと注目ポイント

 

 

『君は月夜に光り輝く』著者による “純度100%"の青春小説。
僕は、死にかけると未来を見ることができる。校内放送のCreepを聴きながら、屋上のドアノブで首を吊ってナンバーズの数字を見ようとしていた昼休み、親友の天ヶ瀬が世界を壊す未来を見た。彼の顔を見ると、僕は胸が苦しい。だから、どうしても助けたいと思った――。いじめ、虐待、愛する人の喪失……。死にたいけれども死ねない僕らが、痛みと悲しみを乗り越えて「青春」を終わらせる物語。
生きづらさを抱えるすべての人へ――。

 

 

本作のメインキャラクターは、

いじめを受けていたり、

家族から不当な扱いを

受けていたりしている

高校生3人です。

 

その高校生たちがある

出来事をきっかけに、

特殊な能力を身に付けて

しまいます。

 

3人の能力はそれぞれ

異なりますが、

発動条件はいずれも

「死にかける」という条件です。

 

この能力を主軸に物語が

展開していき、

その過程でのメインキャラクター

たちの心情の変化が

注目ポイントだと言えます。

 

いじめや不当な扱いを

受けている現状から、

世界に怒りや失望などの

さまざまな感情を抱いている

キャラクターたちが、

 

最終的にどのような考えに

なるのか注目して

読んでみてください。

 

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

佐野徹夜『さよなら世界の終わり』 グロテスクな表現が苦手な方は要注意

 

先にもお伝えした通り、

死にかけると発動する能力を

主軸に物語が展開していくので、

死にかける描写が

たびたび出てきます。

 

リストカットや首絞めなどの

表現が苦手な方は控えた方が

いいかもしれません。

 

私も読んでいてつらくなる描写

がいくつかありましたが、

その部分だけ横に流し読み

してもいいと思います。

 

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

佐野徹夜『さよなら世界の終わり』 こんな人におすすめしたい

 

本作のメインキャラクターたちは、

人生のどん底を生きています。

 

一概には言えませんが、

死んでもいいとか、

世界なんて終わっても

いいとか考えています。

 

そんな登場人物たちが、

ある日から使えるように

なった能力による特殊な経験や、

日常的に繰り返される

いじめなどの経験を経て、

世界や人生への見方を

変えていきます。

 

少しネタバレに

なってしまいますが、

最終的には前向きな考えを

持つことになります。

 

したがって、

メインキャラクターたちと

似た境遇にある方、

何をやってもうまくいかない

と思っている方、

 

今が人生のどん底だと

思っている方におすすめしたい本です。

 

もしかしたら本作を読むことで、

少し前向きに生きることが

できるようになるかもしれません。

 

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

佐野徹夜『さよなら世界の終わり』 個人的印象に残っている言葉

 

”でも、どうせダメだって、死んだ目で受け流して、諦めるのを当たり前にして生きるのは、もうやめるんだ。
まだ見ぬ世界に期待して、ドキドキして、本気で全力でやりたいんだ。
そうじゃなかったら‥‥‥そうじゃなかったら、この世界で生きる意味が、ないじゃないか。
だから、やるんだ。
そして生きる意味をものにしてやる。”

 

私は本作を読んで、

この言葉が最も心に響きました。

 

私は本作のメインキャラクター

ほど人生のどん底を味わった

ことはないし、

いじめを受けたこともありません。

 

それでも人生の意味や価値などを

考えたことはあります。

 

変に思われるかもしれないですが、

よくこのような哲学的思考を

楽しむことがあります。

 

そしていつもその答えは

見つかりませんでした。

 

そんな中、この言葉は

その答えの一つなのでは

ないかと思いました。

 

順風満帆に人生を生きることの

対極を経験してきた登場人物

たちだからこそ、

 

いきつく答えだと感じ、

この言葉を胸に刻みたい

と思いました。

 

私はこの言葉のおかげで、

これからの人生で挑戦する

勇気を得ることができました。

 

人生観を変えられるという経験は、

本を読むことの醍醐味でも

あると思うので、

 

ぜひ本作を読んで、

多くの人にこの感覚を

体験していただきたいです。

 

 

 

 

この記事を読んだ方はこちらもオススメです↓

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

おすすめの記事