今回ご紹介する一冊は、
郷ひろみ 著
『黄金の60代』です。
著者は1955年生まれ。
72年NHK大河ドラマ
「新・平家物語」で
芸能界デビューを果たす。
同年「男の子 女の子」で歌手デビュー。
その後「お嫁サンバ」
「よろしく哀愁」
「いえないよ」
「GOLDFINGER’99」など
数々のヒット作をリリース。
これまで発表したシングルは
104枚にも及び、
NHK「紅白歌合戦」への出場は
32回を誇り、
今も日本のトップシンガーとして
輝き続けています。
本書は、月刊「ゲーテ」の連載を
加筆修正したものです。
「人は若い時期より、若くない時期を長く生きる」
と郷さんは言います。
では、60代を輝き続けるために
どう生きるか。
ザ・芸能人、郷ひろみが
日々行っている取り組みが、
心技体にわたって熱く書かれています。
目次
郷ひろみ『黄金の60代』 継続する
僕は大器晩成だ、と信じてやってきた。
ずいぶん前から60代を人生最高の時期と考え、あれこれ準備を整えてきた。
だから、僕の成功は60代から始まる。
1972年の芸能界デビューから華々しく活躍を続ける郷ひろみの存在は『ザ・芸能人』といえる。周囲からスターと崇められ、特別視されているが、その裏には隠された郷ひろみの生き様があった。そんな郷ひろみの習慣やこだわりをはじめ、両親や友人、歌に対する思いなどを自身で綴った月刊「ゲーテ」の連載を収録。またコロナ禍で不安が広がるなか、急遽新たに書き下ろした特別メッセージも掲載する。
いつまでも輝き続けるために、常にコツコツと準備を重ねてきた郷ひろみの黄金期はこれから始まるーー。
著者は「僕は大器晩成」なのだ、
と信じて生きてきます。
60代から黄金期が始まると位置づけ、
そこに向かって準備を整えます。
その心構えの中でも、
本書で繰り返し語られることに
「続けること」があります。
すべてのことに対して、
三年続けて初めて意味がある
と言います。
続けるということは
とても大変なことです。
けれど、
大きなことを成し遂げるには、
小さなことを積み重ねていく
しかありません。
強い気持ちを持って続ける
しか道はないのです。
弱音を吐かずにどんなときでも、
「前向きに考えた人に勝機が見え、それを行動に移した人にチャンスが訪れ、それをやり続けた人にだけ勝利を手にすることができる」
と、郷さんは言います。
これは、誰にでも勝利を
手にできる機会がある
ということです。
「ひろみさんは特別だから」と
言われることが
よくあるそうです。
しかし、決して特別ではなく
普通のことをずっと
続けていくと、
いつしか特別になるのです。
郷ひろみ『黄金の60代』 体が資本
心、技を実行する体についても、
運動や食生活で健康を維持する
努力を怠りません。
そんな中でも、郷さんといえば
「キレのある動きが」が
思い浮かびます。
本書の「緊張感を愛する」
という箇所で
「体のキレというのはどれだけしっかり動きを止めることができるかで生まれるもの」
と言います。
素早く動いて、パッと瞬時に止まる。
この止まることが
大切なのだと力説します。
「無意識の動作を意識する」という項では、
日常生活で特に意識せずに
繰り返し行っている、
歩くことや、座っていること、
食事をすることなどについて
正しいやり方を意識しながら
行っている人が
どれくらいいるだろうか、
と問います。
膨大ななんでもないことの積み重ねが、
後にどれほど体に影響するのか
を意識するだけで、
習慣や癖は変えられると。
ただし、意識を持ち続けなければ
変わりません。
その意識が無意識に変化するまで
には時間がかかります。
ここでも続けるという言葉
が出てきます。
これらを日々当たり前に
行っている郷さんは、
練習と努力によって
裏打ちされた確かな自信
に溢れています。
郷ひろみ『黄金の60代』 進化し続ける
著者は人からよく
「ひろみは変わらないよね」
と言われるそうです。
けれど内心では、
僕ほど変わっている人
はいないのに、
と思っています。
それは、いつでも必死で
時代に食らいつき、
変化にも柔軟に対応
してきたからです。
身体と精神を鍛えるために
自らに課した行いを
日々コツコツと継続して
取り組んでもいます。
変化、いや進化し続けているのです。
だからこそ、郷さんは
いつまでも変わらずに
輝いて見えるのです。
60代を輝き続けるために
郷さんが行うことは
一貫しています。
年齢を理由にせず、
チャレンジし続ける生き方
が本当にかっこいいです。
そして引き際について、
人に肩を叩かれそろそろ
引き際じゃないの、とは言わせない。
「僕は自分で自分の肩を叩く」と。
まだまだ郷さんの快進撃は
続きそうです。
終わりに特別寄稿として
コロナ禍で生きるということ
についての気持ちが綴られています。
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