今回ご紹介する一冊は、
辻村七子著
『宝石商リチャード氏の謎鑑定』です。
テレビ局の夜勤バイトは、大学の友達に誘われて始めた。
酔っ払いに絡まれる美貌の外国人・リチャード氏を助けた正義。彼が国内外に顧客をもつ敏腕宝石商と知り、誰にも言えない曰くつきのピンク・サファイアの鑑定を依頼する。祖母が死ぬまで守っていたその宝石が秘めた切ない“謎”がリチャード氏により解かれるとき、正義の心に甦るのは…?
美しく輝く宝石に宿る人の心の謎を鮮やかに解き明かすジュエル・ミステリー!!
2020年1月9日にはアニメ化もされた人気作品です。
アニメを見ましたが完成度もよく、
原作のイメージ通りに話が進み
面白いのでおすすめです。
最新10巻で、
『宝石商リチャード氏の謎鑑定公式ファンブック
エトランジェの宝石箱』
も出版されています。
オムニバス形式で物語が展開されていきます。
各話には宝石が出てきて
宝石のことも知ることができます。
目次
美貌の外国人・リチャード氏とは
この物語の中心人物の一人、
宝石店『エトランジェ』を経営する
謎多き美貌の外国人・リチャード
の紹介をしていきます。
物語のはじめ、
主人公である大学生の正義は、
リチャードが夜道で酔っ払いに絡まれている
のを助けました。
そうしてリチャードと出会い、
それからリチャードの宝石店である
「エトランジェ」でバイトをすることになります。
リチャードはかなりの美男子で、外国人ですが、
日本語を流暢に話すことができます。
物腰も柔らかく表情をあまり表に出す
タイプではありません。
ですが、正義と出会い関わっていくことで
内面に変化が現れていきます。
タイトルの通り、リチャードは宝石商なので
物語は宝石を通して進んでいきます。
お客様や正義、リチャードの持つ謎を
解いていくお話です。
名前の通りの性格、主人公の大学生・正義
主人公の正義は名前の通りの性格です。
困った人を見ると助けてしまいます。
あまりにもバカ正直で正しいことでも
相手の内面にずかずかといってしまい、
相手を不快な気持ちにさせてしまう
こともあります。
ですが、少しずつでもリチャードから
注意を受けながらも変えようとします。
また、そうして踏み込んでしまっても
内面や自分のことを話さないリチャードには
そういった正義の行動がリチャードを助ける
ことにもなります。
ただ謎を解いていくだけではなく
人間ドラマ的な要素も含まれているので
とても面白いです。
最初はお互いにぎくしゃくしながらも接していく姿が、
普段はクールなリチャードがかわいく感じます。
冷静なリチャードと情熱的な正義、
お互いにいいコンビなのだなと思いました。
正義はリチャードの宝石店で
バイトを始めるのですが、
初めにリチャードから教えられるのは
ミルクティーの淹れ方を教わります。
リチャードは大の紅茶好きなのです。
イギリス人らしいですね。
さらに、リチャードは甘いお菓子も好きで、
宝石店が東京にあるので、
正義はよくお菓子のおつかいにも行っています。
高級ケーキなどいいですよね。
アニメで見たのですが、
食べたくなってしまいました。
宝石の魅力
この物語の中心はタイトルの通り、
“宝石”です。正義は宝石のことを
知らない普通の大学生なので、
リチャードは正義やお客様に教えるように
宝石の話をします。
なので、違和感なく宝石の説明を
読者も正義の立場になって知ることができます。
また、宝石には花のように「宝石言葉」があって、
宝石にはどんな言葉や意味があるのか
ということも知ることができます。
この1巻では、
正義の祖母のピンク・サファイアが出てきます。
ですが、その宝石はある
いわくつきの宝石だったのです。
この本を読み始めて、
宝石はダイアモンドだけでなく、
さまざまな種類があり、
それぞれに違った良さのあるものなのだ
ということが分かりました。
この機会に何か宝石について
学んでみたいと思いましたし、
作中で登場した宝石を買ってみたい
とも思いました。
ミステリーまたは、宝石に興味のある方に
おすすめです。
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