伊坂幸太郎『マリアビートル』あらすじと感想!シリーズ順番は?「ハリウッドで映画化」

 

今回ご紹介する一冊は、

伊坂幸太郎

『マリアビートル』です。

 

『マリアビートル』は、

映画化もされ、

直木賞の候補作となった

「グラスホッパー」の続編として

書かれた小説です。

 

グラスホッパーは

数人の裏家業の人が登場し、

登場人物の行動や、

登場人物が遭遇する様々な出来事

が交錯する「殺し屋」小説になります。

 

「グラスホッパー」との話のつながりは

少しあるように感じましたが、

読んでない人も十分に楽しめる

内容だと思います。

 

また、「マリアビートル」を原作とした

ハリウッド映画「Bullet Train」が、

ブラッドピット主演で公開されることで、

世界的に注目されている作品でもあります。

 

「マリアビートル」は、

東京から盛岡の区間を

移動する新幹線の中で、

様々な理由から集まった数人の殺し屋と

「王子」と呼ばれる中学生が

バトルや駆け引きを

繰り広げる小説になります。

 

それでは、

世界的にも注目されている

『マリアビートル』の書評

をしていきます。

 

 

 

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伊坂幸太郎『マリアビートル』個性豊かな裏家業の登場人物

 

浸りの元殺し屋「木村」。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」「檸檬」。運の悪い殺し屋「七尾」。物騒な奴らを乗せた東北新幹線は疾走する! 『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。

 

『マリアビートル』には、

登場人物のすべてが個性豊かな

裏家業の人物になります。

 

本当に中学生かという位、

賢く、悪知恵が働く「王子」、

腕利きの殺し屋ですが、

少し抜けているような

「蜜柑」と「檸檬」、

とにかく運が悪く、

話の中でも運の悪い出来事に

多く遭遇する「天道虫」などといった

人物が登場します。

 

「マリアビートル」の中心人物の一人の

「木村」も、酒浸りの元殺し屋ですが、

一番個性が無いかなと思ったほどです。

 

しかし、個性のないような人が

才能のある人や賢い人に対して

必死に食らいつくような

様子を見ていると、

とても応援したくなり、

活躍したときの嬉しさがあるため、

いいキャスティングだと思いました。

 

紹介した以外にも、毒を使う殺し屋や、

登場してすぐに殺される殺し屋、

悪の組織のボスのような存在や、

その息子、殺し屋への依頼者など

が登場します。

 

魅力的な人物が多いと感じましたが、

登場人物の多くが

殺し屋であるため、

思ったほど多くの人が

死んでいきます。

 

そこは少し残念に

感じることもありました。

 

 

 

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伊坂幸太郎『マリアビートル』 新幹線のなかで繰り広げられるハラハラする展開

 

『マリアビートル』で

注目すべきところは、

殺し屋同士の白熱するバトルと、

それが新幹線の中という

密閉空間であるため、

逃げ場や隠れるところがない

というところです。

 

戦闘の描写も面白く、

一瞬の判断が間違っていれば

負けていたという

ハラハラする描写が多く、

とても楽しめました。

 

小説では、漫画やアニメに比べて

戦闘シーンの臨場感が

出にくいとは思いますが、

『マリアビートル』では

臨場感がとても感じられ、

さすが伊坂幸太郎さんだと思いました。

 

また、殺し屋が殺した人の死体を

隠そうとしますが、

隠す場所が限られているため、

その死体を必死に隠す場面も

とても臨場感が感じられます。

 

殺し屋の中にも個性があり、

もしこの場面で遭遇する相手が

違っていれば、

もう少し遭遇する時間が

違っていれば、

小説と違っている結果

になったのではないかと

感じることが多かったです。

 

このような別の展開を

想像することでもさらに、

『マリアビートル』

楽しめると思います。

 

 

 

 

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伊坂幸太郎『マリアビートル』伏線の回収と、読者が本に没頭できるような展開の仕方

 

伊坂幸太郎さんの小説を

読んだときに

いつもすごいと感じることは、

伏線の回収です。

 

1つの場面で起こった

些細な行動が、

のちに大きなことになるなどの

伏線の回収は

素晴らしいものがある

と常に感じています。

 

この『マリアビートル』でも、

伏線の回収が多く起こります。

 

特に、物語の終盤になって展開が

加速していくときには、

その真価が発揮されているので

注目するべきです。

 

話の展開は基本的にはそこまで

遅くないとは思いますが、

文庫本だと600ページ近くの

小説になるため、

それだけ多いページ数だと

途中で読むことが

億劫になってくる方も

いるかもしれません。

 

しかし、小説の構成が、

それぞれの登場人物ごとに

話が途切れ途切れで展開されており、

時々じれったいと

感じることもありますが、

基本的にはテンポよく読むこと

ができると思います。

 

また、書評を書こうと思ったときに、

展開が加速しそうなところで、

別の視点の話に移り変わり、

その加速しそうなところまで

読もうという読者の心理を理解して、

 

没入感を高めているのではないか

と感じ、すごいと思いました。

 

 

 

 

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