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『伊豆の踊子』(著者:川端康成)
旧制高校生である主人公が孤独に悩み、伊豆へのひとり旅に出かける。途中、旅芸人の一団と出会い、そのなかの踊子に、心をひかれてゆく。清純無垢な踊子への想いをつのらせ、孤児意識の強い主人公の心がほぐれるさまは、清冽さが漂う美しい青春の一瞬……。ほかに『禽獣』など3編を収録。
ノーベル賞作家でもある
川端康成の代表作。
20歳の青年が伊豆に一人旅に出かけ、
旅芸人たちと旅程をともにする物語です。
旅芸人の中には、
まだ少女の踊り子が混じっていました。
ともに旅をするうちに、
青年はその踊り子に惹かれていきます。
青年は孤児であるために、
自分の性格が歪んでいることに疲れ、
旅に出たのでした。
しかし、踊り子と出会い、
交流を重ねるごとに、
彼の内面が少しずつ
解きほぐされていきます。
伊豆の景観とともに、
主人公の心の動きが
美しく捉えられています。
ついに旅費が尽き、
船で東京に戻る主人公と踊り子との
別れの場面も、
ただ切なく感傷的なだけではなく、
すっきりとした文体で強く印象に残ります。
川端作品を読んだことがなくても、
短編小説なので、
気軽に手に取ることが
できるのではないでしょうか。
『新酒番船 』(著者:佐伯泰英)
佐伯泰英、待望の書下ろし新作!
江戸の人々が熱狂した船のレース「新酒番船」の競争の世界が生き生きと蘇る!
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刀城言耶は「怪談」の解釈の奥にある事件の真相に迫るのだが……
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