藤本ひとみ『見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル』感想とあらすじ!サイコ・サスペンス

 

今回ご紹介する一冊は、

藤本 ひとみ

『見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル』

です。

 

著者「藤本ひとみ」は

1984年集英社

第4回コバルト・ノベル大賞

を受賞、

ファンを魅了する

たくさんの作品を

発表しています。

 

また1992年からは

作品の内容が西洋史を

扱った歴史小説、

犯罪推理小説へと移り、

 

さらに多くのファンを

楽しませています。

 

さらに2010年からは

日本が舞台の歴史小説も

発表しています。

 

著者の代表作ともいえる

『ブルボンの封印』では

ルイ14世の双子説などを

 

新たに解釈をした作品で

1993年には宝塚歌劇団が

舞台化しています。

 

今回紹介する

『見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル』

のシャルルは

藤本作品の

「まん画家マリナ・シリーズ」で、

IQ269の天才、

人間嫌いの少年として

登場しており、

 

そのころから

そのキャラクターは

大変人気があったようです。

 

西洋の歴史小説、

犯罪推理小説から

ファンタジー、

 

日本が舞台の歴史小説など

魅力的な

「藤本ひとみ」の作品に

ぜひ触れてみては

いかがでしょうか。

 

 

 

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藤本ひとみ『見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル』 ふたつの事件がつながるとき罪は暴かれる

 

 

分裂気質で人嫌いの若き鑑定医シャルル。ノルマンディとパリで起きた酷似する強姦殺人事件の犯人を、女性憲兵隊員と追う―。犯罪心理の迷宮に迫るサイコ・サスペンス。(解説・福島 章)

 

 

ノルマンディのレミ村で

起きた強姦事件、

パリの連続殺人、

レミ村での事件を

担当している女性憲兵隊員の

「アニエス」は

 

パリでの連続殺人事件に

共通点があると知り、

鑑定医「シャルル」に

協力を願い出ます。

 

人間嫌いで気分屋の

シャルルに

アニエスは振り回されながらも

犯人へと迫っていきます。

 

「亜麻色の髪」「霧」

「焼いた胡桃」

「くり抜かれた林檎の燭台と蝋燭」

 

このキーワードが

どのように事件を解く

カギとして扱われるのか、

大変興味深く読みました。

 

素晴らしい美貌の

持ち主のシャルルの容姿と

扱いにくい性格の描写

に想像を巡らせて、

 

『まん画家マリナ・シリーズ』

から

人気絶大の意味が

理解できました。

 

憎たらしいと思う部分と

素直な部分が

垣間見えておそらく

「ズキュン!!」と

ハートを射抜かれる女性が

続出すること間違いなしの

シャルルの魅力です。

 

作品中では同性愛など

性の描写も扱われていて

ちょっぴり

「成人指定」な部分が

あるかもしれません。

 

心理学の駆使して

事件に迫るシャルルとアニエス、

 

アニエスのトラウマなど

推理部分と恋愛部分が

混ざり合い、

 

バランスが見事に

とられながら

物語は進んでいきます。

 

 

 

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藤本ひとみ『見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル』 皮肉屋で気分屋で不器用な鑑定医シャルルの魅力満載

 

まん画家マリナ・シリーズ

からシャルルを知り、

ときめいた少女時代を

送っていた

今現在の大人の少女も

懐かしさと、

 

あらたに大人になった

シャルルに

ときめいてしまうこと

間違いなしでしょう。

 

大人の少女も虜にしてしまう

くらい大人のシャルルも

魅力満点です。

 

しかし「シャルル」

初読みの人も

シャルルの容姿以外にも

楽しめること

間違いなしです。

 

この

『見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル』

では心理的、科学的面から

シャルルは事件を

分析していきます。

 

所々で出てくる

シャルルの心理分析も

大変興味深い部分です。

 

作品の中でアニエスの

トラウマの部分に

触れるのですが、

 

アニエスのトラウマに

なったものを探る

シャルルの手腕は見事です。

 

大変わかりやすく、

アニエスのトラウマの

原因に胸が切なくなります。

 

誰でもアニエスのような

体験をしてしまったら、

そのようなトラウマを

抱えてしまうかも

しれないと思いました。

 

そのトラウマに

ズバズバと切り込む

シャルルに

「それはいくら何でもやりすぎだろ~~」

と読んでいて

心の中で突っ込んで

しまいました。

 

しかし気分屋で

一見自分中心に見える

シャルルが

時折見せる

可愛らしい描写は

微笑ましくなります。

 

 

 

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藤本ひとみ『見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル』 犯罪心理から犯人に迫る

 

事件の真相に迫るにつれて

犯人の心の闇の部分にも

触れていきます。

 

閉鎖的な村、

典型的な村社会の薄暗い部分、

心の闇、

家族関係の歪みなどが

シャルルの心理分析により

明るみに出てきます。

 

歪んだ家族関係は

子供の心に歪みと心の闇を

作り出させ、

犯罪に手を染める

かもしれない事実が

何とも言い難い心地悪さです。

 

そして家族の在り方も

考えさせられるものと

なりました。

 

犯罪心理学的要素から

犯人を解明しながら

真相にに迫っていく手法は、

 

犯罪心理学ミステリーと

いってもよいのでは

ないでしょうか。

 

少しずつ謎が解かれていく

につれて

「あぁ、犯人はあの人だなぁ」

と気を抜いたら

最後の最後で

大どんでん返しでした。

 

やられた!という感じです。

 

この『鑑定医シャルルシリーズ』

本作が第1作目になります。

 

続いて『喜びの娘』

『快楽の伏流』

と続いていきます。

 

シャルルの魅力に

虜にされた人も、

犯罪心理学ミステリーに

興味を持った人も

 

ぜひ2作目、3作目と

鑑定医シャルルシリーズを

堪能してみてください。

 

 

 

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