『ルパンの星(講談社)』小説感想とあらすじ!横関大の新刊おすすめルパンシリーズ

 

今回ご紹介する一冊は、

横関 大(よこぜき だい)

『ルパンの星』です。

 

横関大さんは小説家として

書き始めた時は純文学を

書いていたそうです。

 

けれどミステリー系の

短編小説を執筆すると

そちらの評判の方が

よかったのもあり

ミステリーに転向したそうです。

 

その後、江戸川乱歩賞候補とへて

『再会のタイムカプセル』で

56回江戸川乱歩賞を受賞したのです。

 

K2池袋署刑事課 神崎・黒木」シリーズ、

「ルパンの娘」シリーズでは

ドラマ化もされています。

 

「ルパンの星」は

三雲華(ルパンの娘)の娘(杏)

のことが主に書かれていて

このシリーズはまだまだ

続くのだろうと

想像できる作品となっています。

 

特に警察一課と泥棒一家、

そのうえに探偵一家のことも

描かれていて

盛りだくさんだけど

飽きさせない内容となっているので

ワクワクしてしまいます。

 

ドラマ「ルパンの娘」に

出演している人を浮かべながら

読んでいると

情景も浮かんでくるので

秋の夜長読書にぴったりです。

 

 

 

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横関大『ルパンの星』 三雲杏


 

シリーズ累計37万部、待望の新作!

Lの一族の娘・三雲華は、刑事で夫の桜庭和馬とともに娘・杏の育児に追われていた。
一方、北条美雲は失恋の痛手を負い所轄でくすぶる日々。
ある日、美雲の管内で元警察官が殺され久しぶりに和馬とタッグを組むと、捜査は意外な方向へ――。
ドラマ化でファンが急増した「ルパンの娘」シリーズ待望の第4弾〈文庫書下ろし〉

 

 

小学2年生になる

三雲杏(みくもあん)は

「人のものを盗んではいけません」

ということを誰でも

知っているように

十分にわかっています。

 

彼女はルパンの娘でもある

三雲華の娘です。

 

華は杏を泥棒にはなって

ほしくないと思いながら

育てています。

 

けれど、杏はその素質を

生まれながら持っているようで

小学校ではやっている

「ケイドロ」でもいつも

警察の役ではなく

泥棒の役で逃げるのも

隠れるのもとても上手なのです。

 

そんな杏は自分が警察官と

泥棒との間に生まれた子

なのだと知ると

彼女なりに悩んでいるものの

口に出せずにいます。

 

華は自分がLの一族であることを

杏には明かさないにも関わらず

祖父母はあっけらかんと

自分たちはいい泥棒だと認めて

杏は「ルパンの星」だと

その才能に期待しています。

 

その才能を良い方向に活用できる

と考えているのは父方の桜庭一家で

こちらも杏には多大な期待を

寄せているのです。

 

それは警察犬アポロが

杏になついているところからも

警察に向いていると

考えているようです。

 

そんな杏も小学2年生で

悩みがあっても

運動会で手作りミサンガが

切れながらも大活躍したのです。

 

彼女の

「人のものは盗んではいけません。でもたまにはいいんじゃないか。ジジとババみたいにいい泥棒であるのであるなら」

の考えはとても印象的な感じがします。

 

 

 

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横関大『ルパンの星』 北条美雲

 

北条美雲(ほうじょうみくも)は

日本を代表する

探偵事務所の跡取り娘です。

 

彼女の父は平成のホームズ

と称されていて、

亡くなった祖父の宋真は

昭和のホームズと呼ばれていました。

 

美雲の祖父の法事に

三雲厳(華の祖父)の代理として

華が杏とともに京都に

向わせることからも

北条宋真と三雲厳との間にも

なにか固い絆がうかがえます。

 

北条美雲は華の兄の渉と結婚

(同棲)していたが

些細な理由で袂を分かつことと

相成ったのです。

 

彼女の

「神は乗り越えられない試練は与えない、なんて嘘だ」

と失恋の痛手から

立ち直ることができずに

仕事に影響を与えて

 

捜査一課から蒲田署の刑事課に

異動となったときに

桜庭香(和馬の妹)に出会うなんて

本当にLの一族との

関係性を感じます。

 

そのうえ事件の捜査で

和馬とコンビを組んで

捜査にあたるところなんかも

すごいというか鳥肌ものです。

 

渉と美雲が再会したときに

分かれた原因が

それぞれの食事の嗜好

によるもので

 

それをお互い克服するように

努力しいているところに

まだまだこの恋は

終わっていないと感じて

この先も期待してしまいます。

 

 

 

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横関大『ルパンの星』 運動会

 

天気予報では

微妙な天気の予定だった

運動会の日曜日は

華の願いむなしく快晴

となっています。

 

本来3人分のお弁当を作ればよくて

桜庭家も三雲家もそれぞれが

お弁当を追ってくるので

心配ないと言われたものの

多めに作ったほうがいいだろう

と奮闘していました。

 

その奮闘も三雲家にとっては

地味なものになるのは

分かっているけれど、

彼女の頑張りに脱帽です。

 

2年生の保護者参加協議で

華の父が借り物競争に

和馬の父がムカデ競争に

参加することになりました。

 

徒競走での杏の走りに

警察の祖父と泥棒の祖父の

どちらの血が濃いという話を

しているジジ馬鹿ぶりは

すごいものがあります。

 

どちらに似たとしても

瞬発力が優れているには

違いありません。

 

それにしても借り物競争での

黒い帽子の解釈には

ついつい笑ってしまいます。

 

とはいえ、Lの一族は

借り物競争には向いていない

のかもしれません。

 

そんな運動会でも事件が起こり、

華に危険が及びそうになった時の

和馬のカッコよさは

ドラマ以上かもなんて思うのは

私だけかもしれません。

 

杏の最終種目のリレーで彼女は

華の父の言葉を思い出していたのです。

 

それは

「たとえどんな逆境にあろうと諦めてはいけない。最後の最後にすべての力を出し切ってゴール寸前で先頭にたつとこんな気持ちのいいことはない。これが三雲家のやり方だ」

 

という言葉で

それによりあきらめずに

ゴールすることができたのです。

 

Lの一族はただの泥棒ではない

素敵さを感じて

シリーズが続いてほしいと望みます。

 

 

 

 

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