野田稔『実はおもしろい経営戦略の話』要約と感想!目的と手段の連鎖が大切

 

今回ご紹介する一冊は、

野田 稔

『実はおもしろい経営戦略の話』

です。

野田稔さんは明治大学教授で

日本の経営学者です。

著書には「リーダーになるための教科書」

「当たり前の経営:常識を覆したSCSKのマネジメント」

などがあります。

「経営戦略」とは“ありたい姿”をロジカルに考え

具体化してその姿に近づいていうための

実行プランを立てていくことです。

普段の生活でも“ありたい姿”はあるようです。

私の考える“ありたい姿”とは働いている会社の

成長はもちろん家庭内環境の健全さのために、

例えば毎日の夕食のレシピを工夫して

栄養バランスを整えることで仕事や勉強への活力を

見出してもらえる手助けをすることこそ

“ありたい姿”への近道といえます。

企業も家族も日々繰り返し工夫を実行していくと

「経営戦略」の成功につながっていくそう思います。

「経営戦略」と聞くと本当に難しく嫌になりますが、

「実はおもしろい」とはどういうことなのを

紐解いていき一緒に共感・実践していたいものです。

 

 

 

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「経営戦略」は歴史上の偉人から学ぶ

 

出世したけりゃ経営戦略を学べ!

「経営戦略」なんて経営者だけに必要な話、自分には関係のない小難しい理屈ばかり。
そういうイメージが強いかもしれません。

もちろん、そういう側面はあるものの、どんなビジネスパーソンであれ、
経営戦略の理論を知っていると便利(有利)。

そもそも誰だって最初から経営者じゃないし、組織のリーダーでもない。
それに経営者が経営理論を細かく理解しているのか、といえば、そんな人は一握りもいない。

ある程度経験を積んだビジネスパーソンだって、課長や部長、社長を務めている人だって、
きちんと経営戦略の理論に触れたことがない人が多い。

そんな組織のリーダー、それにこれから組織のリーダーになるビジネスパーソンに向けて、
「経営戦略」のプロフェッショナルが、競合を圧倒する経営戦略の本質をざっくり教えてくれる。

まずは経営戦略の意味をトコトン理解してもらい、
さらに経営戦略の活用法まで各企業の実例を用いてやさしく解説。

小難しい話は極力わかりやすく、わかりやすい話を深掘りして、
深掘りした話を面白く勉強できる一冊。

――実はおもしろい経営戦略の話。

 

「経営」とは時の流れとともに

変化し続けているので不確実そのものです。

その不確実なものを

より確実性あるものにするのが統計学です。

科学の実験では再現性実験はなかなかうまかなくても、

過去に学んだ経営戦略を7~8割の

再現適応が可能となることもあります。

そこで歴史上の偉人から学ぶことはとても重要です。

2500年前の孫子から学ぶ戦略では

「戦わずして勝つこと」重要となります。

そのためには「道、天、地、将、法」という

5つの側面から総合戦力を整えて(始計)、

戦いを長引かせずに(作戦)、

戦わずして勝つ(謀攻)ために

組織的に(勢)状況に応じて、

臨機応変(軍争)に戦うことを必要としてきます。

5つの側面の「道」は道理や道義、

「天」は時刻や天候、季節などの時間的な条件、

「地」は地理的な条件、

「将」は軍事的側面でのリーダーで

君子はほかに存在、

「法」は軍隊の編制や軍事物質などの軍政

に関わる問題のことをいいます。

孫子の考えは難しいように聞こえますが、

結局、経営理念がしっかりしていれば

職員同士の結束が高まり組織や経営資源を

適切に配分し活用していけるとも説いています。

 

 

 

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戦術ではない戦略

 

「経営戦略」における「戦略」

は例えば戦争自体に勝つという目的に

向けた計画のことをいいます。

響きが似ている「戦術」は局所的な武力衝突に

借るための軍隊の戦い方をいいます。

そのため「戦術」のように強くなるためではなく

「戦略」は勝つためにあります。

ピーター・F・ドラッカー(1909~2005年)は

「顧客の創造」で企業の目的は儲けることではないけど

「莫大な利益」は絶対に必要と唱えています。

その内容は「新たなニーズを作り出す」

→「莫大な利益を得る」

→「新たな価値を生み出す」

のサイクルを繰り返すことにより

企業は新たな価値を生み出していけるというものです。

スティーブ・ジョブズ(1955~2011年)は、

iPhoneで「電話を再発明する」の名言とともに

「顧客の創造」して得た膨大な利益を

また新たな価値創造に再投資していきました。

それによりiPhoneの「経営戦略」において

成功を納めたようです。

「経営戦略」で目的と手段の連鎖が大切

といわれています。

大きな目的を明確に持てば

その目的とそれをかなえる手段は

必ず連鎖してくるはずです。

結局のところ戦略的に目的に近づいていくためには

連鎖し繰り返すことなしに

「経営戦略」の成功はありえないようです。

 

 

 

 

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勝ちパターンの作り方

 

勝ちパターンの作り方の「競争戦略」には

「低コスト化戦略」と「差別化戦略」があります。

「低コスト化戦略」とは単なる安売りとは違う

いくつかのポイントがあります。

そのポイントは規模の経済性、習熟度、

キャパシティ、連結関係、相互関係、

垂直統合、タイミング、自由裁量できる制作、

制度要因とあります。

松下電器時代の企業では生産量を増やすと

単位当たりの固定費の低減化できる

「規模の経済性」と経験を積み重ねによる労働

や工程の効率化を図る

「習熟度」の活用により

「低コスト化」を実現していました。

ただ習熟度を高めるのに時間がかかった企業では

「低コスト化」に失敗することもあるので

注意が必要です。

「キャパシティ」とは企業が備えている余力

のことをいいます。

例えばコンビニエンスストアでは宅配サービス、

公共料金の支払い、

チケット購入などを「キャパシティ」を活用して

初期コストゼロで「低コスト化」を実現しています。

「差別化戦略」は

コストリーダーシップ(低コスト化)と

全く異なる戦略のことで

「イノベーション戦略」と「高品質戦略」に分かれています。

「イノベーション戦略」とはトヨタ自動車のプリウスのように

高い技術力を持ち他社がまねできないようなもの

を作る戦略のことをいいます。

「高品質戦略」とはエルメス、フェラーリーなどの

ブランド戦略と呼ばれています。

ただ限られたマーケットのみとなり限界があります。

私もそうですが日本人は比較的ブランド力に弱いので

特許攻勢という戦略を使ったブランド力を

上げることで

「高品質戦略」を成功に収めることができます。

逆に「差別化戦略」を価格に転嫁できない企業では

「差別化戦略」から「低コスト戦略」へと

転換を余儀なくされてしまうこともあるようです。

勝ちパターンを作るためには

「低コスト戦略」と「差別化戦略」を

うまく組み合わせていくことが重要です。

 

 

 

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