ハ・ワン『あやうく一生懸命生きるところだった』あらすじと書評!【作者は40代意識低い系】

 

最近何かと話題になる日韓関係

K-popや韓国ドラマなどで

一時は友好的なムードが漂っていましたが、

2019年の世論調査では

「韓国に親しみを感じる」

過去最低の26%まで下がったと聞きます。

韓国に親しみを感じない、

すなわち韓国人に親しみを感じないと

いうこととイコールだと思います。

そんな方には今回紹介する本

「あやうく一生懸命生きるところだった」

を読んで頂きましょう。

韓国のイラストレーターである

ハ・ワン氏による「意識低い系」エッセイです。

 

発売即大重版! 売れてます
【「心が軽くなる」と話題の韓国のベストセラーエッセイ】
★韓国大手書店 KYOBO文庫「2019年上期ベスト10」
★韓国のネット書店YES24「2018年最高の本」
★「人生に悩み、疲れたときに立ち止まる勇気と自分らしく生きるための後押しをもらえた」
――有安杏果さん推薦!

東方神起のメンバーの愛読書としても話題となった、
心がラクになる、ベストセラー人生エッセイがついに邦訳!

 

 

 

 

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表紙からして「意識低い系」

 

 

チクショウ、もう限界だ。

「こんなに一生懸命生きているのに、
自分の人生はなんでこうも冴えないんだ」と、
やりきれない気持ちが限界に達し、
40歳を目前にして何のプランもないまま会社を辞め、
「一生懸命生きない」と決めた著者。

★ムリしてやる気を出さない
★みんなに合わせない
★金持ちを目指さない
★失敗したら、いさぎよく諦める
★なんでも深刻に向き合いすぎない
★「年相応」に縛られない
★「やりたい仕事」を探そうとしない
★何もしない一日を大切にする……

全力で走り続けることを辞めたことで見えてきた、
自分をすり減らす毎日から抜け出し、
自分らしく生きるコツとは?

【幅広い世代から共感の嵐!】
「日々「何か」に追われ、張り詰めていた心が和らぐのを感じました。本を読み終わった後、少しだけ幸せを感じられました」(28歳、女性)
「自分のこれからの生き方について、深く考えさせられた」(32歳、男性)
「「もっともっと」努力が必要だと、自分を無理に駆り立てていたことに気づかされた」(45歳、女性)
「とてもホッとする内容でした。焦らなくていいんだと思わせてもらいました。疲れた時に読み直したいので、いつでも手に取れるところにおいておきます」(53歳、女性)

 

 

著者のハ・ワン氏は、

40代の韓国人男性

元々イラストレーターと

サラリーマンのダブルワークを

していましたが、

不惑の年四十を機に、

一生懸命生きることをやめました。

今はフリーのイラストレーターで

生計を立てています。

本著の表紙もハ・ワン氏本人によるものです。

うつ伏せで横たわるパンツ一丁の男性の背中に、

一匹の猫。

「あやうく一生懸命生きるところだった」の表紙です。

表紙からして完全に意識低い系

しかし、この意識低い系の本が、

韓国で25万部のベストセラーとなり、

多くの共感を呼んでいます。

確かに、共感できる点が本当に多い。

そして、通常の自己啓発本よろしく

「明日から頑張ろう!」とは決してなりません。

「頑張らなくていいんだ、力抜いていこ」と、

なれる本なのです。

 

 

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人生も自分も、「ありのまま」を受け入れる事

 

この作者は、いい意味で

人生をあきらめていると思います。

韓国美大の最高峰であるホンデ大学

に入ったにも関わらず、

特に人生に大きな変化は訪れない。

サラリーマンとイラストレーターの

ダブルワークも嫌になり、

特に何のあてもなく退職し、

かといって一生懸命イラストを

作成するわけでもないのです。

彼は、競争の螺旋から降りたのでした。

誰が一番お金を稼ぐか、

誰が一番最初に結婚するか、

誰が一番出世するかなどなど、

韓国社会に限らず、

この社会は競争を煽ります。

それで社会が発展してきたと

言われればそれまでなのですが、

競争の勝者もいれば、

もちろん敗者もいますよね。

作者はずっと敗者に甘んじてきました。

でも、あと少し頑張れば、

もしかしたら報われるかもしれない。

そう思って頑張ってきた。

でも限界がきて、

俗世の服を脱いだのです。

表紙のパンツ1丁でリラックスしている様子は、

まさにその彼を表しているのでしょう。

「仕事も遊びも全力、とにかく行動を!」

といった自己啓発本を読んで、

成功者である作者を真似してみたいと思いながらも、

自分には無理と感じてしまう人は多いと思いますが、

そういう人はこの本にちりばめられた

メッセージに癒されると思いますよ。

大衆に迎合せずに自分の気持ち・希望に忠実に生きる事。

期待通りになることなんて少ないけれど、

それで人生が終わるわけではないのです。

与えられたありのままの人生を

生き続けるしかなくて、

その人生は自分自身の捉え方で幸にも不幸にもなる。

他人が決めるのではないのです。

 

 

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韓国人も日本人も、競争社会に疲れてる

 

何もかも投げ出して自由になりたい、

何もしないでありのままに生きたいという欲望を

忠実に書いてくれた本作に感謝をしたいです。

韓国社会と韓国人が、

読後は非常に身近な存在に感じる事が出来ました。

古い言い方かもしれませんが、

日本も韓国も儒教の影響で

滅私奉公を良しとする社会。

少なからずこういう面は残っていると思います。

自分をなくし(滅私)、

他人が作り上げたお金、結婚、出世などの

結果に向けて奉仕(奉公)をしている人

がほとんどでしょう。私もその一人です。

今年「パラサイト」という韓国映画を

見たのですが、

韓国社会は日本以上の格差社会のようです。

露骨に格差を見せつけられる韓国社会の中で、

このように「ありのまま、今のままでいいんだよ」

と伝えてくれる本は、

多くの読者を癒したのではないでしょうか。

韓国では2018年に発刊された本作ですが、

ネット書店では「2018年最高の本」と称されたとのことです。

私自身、共感しかありませんでした。

成功者が書いた自己啓発本に感化され、

ハードワークしたいと意気込むのも数日で、

本当は我慢なんてせずにリラックスしていきたい

というのが正直なところです。

そういった自分を、

肯定してくれるのがこの本なのです。

学校で、仕事場で、

つらさから逃げたいと思ったとき

そばに置いておきたい本の一冊ですね。

 

 

 

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