東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』小説のあらすじと感想!映画版も!人と人との縁を紡ぐ温かさ

 

東野圭吾氏といえば、

誰もが一度は耳にしたことがある小説を世に出している人気作家です。

「容疑者Xの献身」「新参者」「マスカレードホテル」

「白夜行」など映画化やドラマ化もされています。

有名俳優も多数出演していて人気シリーズになっているものもありますよね。

東野作品は完璧に組み立てられた推理物が多い印象ですが

「ナミヤ雑貨店の奇跡」

いつもとは少し違った東野圭吾作品になっているかもしれません。

映画やドラマを観てから作品に興味を持って原作を読む人、

読んでから映像を観る人、様々だと思いますが、

作品に触れるスタートは違っていてもついつい続きが気になってしまう

中毒性を持つのが東野作品のひとつだと思います。

映画化もされた「ナミヤ雑貨店の奇蹟」をぜひ楽しんでみましょう。

 

 

 

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奇跡は過去をも超える

 

 

悩み相談お任せください——。
時空を超えて交わされる、温かな手紙交換。
過去と現在が鮮やかに繋がったとき、
すべての真実が明らかになる。
すべての人に贈る、感動と驚愕の物語。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか? 3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが……。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?

 

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」のあらすじは少年三人組が強盗に入り、

車で逃走しようとしても、車が故障してしまいます。

三人はとりあえずしかたなく廃屋に忍び込み、

やり過ごそうとします。

忍び込んだ場所が今は閉店した「ナミヤ雑貨店」なのです。

三人が息を潜めていると突然店に手紙が店に投函されます。

驚く三人は手紙を読み、この手紙が過去から来ているものだと気づき、

さらに驚きます。悩みに答える形で手紙に返事を書く三人。

そこから現在と過去を行き来する物語が始まっていきます。

一見してファンタジー色が強く感じられて、

本当に東野作品かな?と読み始めはとまどいました。

しかし読み進めていくうちに期待は裏切らず、

東野作品らしく物語は展開しラストまで一気に読ませてしまうほど

夢中にさせてくれる物語です。

 

 

 

※動画の音声にご注意ください。

 

 

 

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言葉にする思いと言葉が表す思い

 

このナミヤ雑貨店の軌跡は現在と過去をいったりきたりする物語です。

店主が小さい大きい大きいに関わらず、

悩みの相談を手紙でやり取りすることが物語の基盤となっています。

少年三人は戸惑いながら、まっすぐに、

時には言い争いながらいつのまにか真剣に返事をするようになります。

少年三人が書いた手紙も時空を超えて過去に届けられます。

過去に存在する人の人生を変える、変わる、変わらないけれども、

手紙のやり取りが本文では出てきますが、

現代では手紙を書く機会も少なくなってきているのではないでしょうか。

電子メールやアプリはすぐに届いて便利です。

それに比べて手紙はアナログな手段と感じますが、

直接書かれた文字の筆跡などから、

その人の人柄などが伝わってきそうな感じがします。

手紙を出す、返事を待つこの行為も手紙というものに

少しだけ色を添えているのかもしれません。

言葉はその人の心も少しだけ見せてくれるような

感じがすると思いました。

 

 

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過去の自分と現在の自分。未来の自分は。

 

物語を読み進めていくうちにバラバラだった

登場人物が1本の糸のように繋がっていきます。

三人も自分たちが返事をした悩みをもつ過去の

人々に繋がっていて驚きます。

その事から過去の出来事は何らかの形で現在に繋がっている

しみじみと感じることができました。

作者東野氏の伏線、物語の回収は「パチン」とパズルのピースが

きっちりとはまっていくような感覚で気持ち良いくらいの見事さです。

過去から現在を手紙通し経験した三人の少年は、

どのような未来を生きていくのでしょうか。

今の自分も過去があって現在を生きていて、

未来の自分は今の自分が何らかの形で影響しているんだなと思いました。

さらには決してひとりで生きているわけではなく、

周囲の人々と縁を繋げながらこの現在の時間を

生きていっているんだと感じます。

「ナミヤ雑貨店の奇跡」は人々の縁を紡いでいく素敵なお話です。

しかしそれだけではなく、

少しだけ何かを考えさせられる物語となっています。

 

 

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東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』映画版は?

山田涼介 (出演), 村上虹郎 (出演), 廣木隆一 (監督)

 

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は映画化されており、

Hey! Say! JUMPの山田涼介さん主演、

監督は廣木隆一さんで

2017年9月23日に公開されました。

 

人気作家・東野圭吾の小説を、『やわらかい生活』などの廣木隆一監督が映画化。現在と過去が手紙でつながる不思議な雑貨店を舞台に、養護施設育ちの若者と、町の人の悩み相談を聞く店主の時を超えた交流を描く。32年前から届く悩み相談の手紙に触れるうちに、人を思いやる気持ちを抱く主人公を『暗殺教室』シリーズやテレビドラマ「カインとアベル」などの山田涼介、雑貨店店主を数多くの作品で独特の存在感を見せてきたベテラン西田敏行が演じる。

 

映画を見た方々から「素敵!」という
声が多数上がっていました。

 

 

 

 

 

 

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