『森は知っている』映画&ドラマ化原作あらすじと感想!吉田修一おすすめシリーズ

 

今回ご紹介する一冊は、

吉田 修一 著

『森は知っている』です。

 

シリーズ3部作のうちの1作目、

主人公たちがまだ17歳のころ

を描いた作品です。

 

藤原竜也さん・竹内涼真さん出演

で映画化が決まっており、

WOWOWで連続ドラマ化も

されました。

いま大きく注目されている

作品となっています。

 

 

 

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吉田修一『森は知っている』 普通に見える高校生がミッションにチャレンジしていくストーリー

 

南の島で知子ばあさんと暮らしている、十七歳の鷹野一彦。
体育祭に興じ、初恋に胸を高鳴らせるような普通の高校生だが、その裏ではある秘密組織のエージェントになるために過酷な訓練を受けている。
ある日、同じ境遇の親友・柳が一通の手紙を残して姿を消した。
逃亡、裏切り、それとも——!?
その行方を案じながらも、鷹野は訓練の最終テストとなる初ミッションに挑む。
以後、商売敵となるデイビッドと初対決!

傑作エンターテインメント三部作、
高校生・鷹野一彦「17歳の苦悩」を描く青春篇。

 

主人公の鷹野、

そして親友の柳は

普段は普通の高校生。

 

学校にも行き、

学校帰りには友達と遊びにも行き、

クラスメイトに恋心も

抱いてしまうほど、

いたって普通の毎日を

過ごしています。

 

ただひとつ違うのは、

たとえ親友であっても

決して話してはならないことがある、

ということ。

 

それは自分たちが背負っている、

秘密組織に関するミッション

のことです。

 

鷹野も柳も、実は保護施設で

育ったいわゆる孤児。

 

そこで過ごす様子を秘密組織

の人たちが見てピックアップされ、

今に至ります。

 

普段は普通に過ごしていますが、

時折ミッションを与えられる二人。

 

でもその内容やスケジュールは、

たとえ親友であっても

話すことができません。

 

自分が頑張っていることも、

自分の未来も、

何も話せないという

悲しい運命の二人ですが、

彼らは自分たちの運命を

受け入れて

日々を過ごしているように見えます。

 

今はまだ、組織のエージェントに

なるための訓練中という

扱いの二人ですが、

18歳になると最終テストとしての

ミッションが与えられます。

 

合格すると正式なエージェントと

なることができます。

 

鷹野も柳もいよいよ

最終テストを迎え、

ミッションに挑んでいく時期

が来ました。

 

一足先にテストに向かう柳は、

ルール違反スレスレの

野望メッセージと一通の手紙を

鷹野に残していきます。

 

秘密組織の方針と柳が

残していったメッセージの間で

揺れ動きながら、

後を追うように鷹野も

最終テストに進んでいく

こととなります。

 

 

 

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吉田修一『森は知っている』 日本では珍しい秘密組織モノ

 

欧米の映画などでは、

秘密組織のエージェントが

活躍するようなストーリーは

ありがちだと思います。

 

ですが日本の作品の中では、

秘密組織モノは珍しいのでは

ないでしょうか。

 

設定がかなり非日常的なので

リアリティさとしては

普通の小説には劣るかな

と思いますが、

フィクション作品としては

面白く楽しめる作品だと感じました。

 

主人公たちの心情なども

しっかり描かれており、

感情移入しやすい作品

だったと思います。

 

一方で、組織の人たちの中には

謎めいた部分を多く持つ人もおり、

それはそれでミステリアスな

雰囲気が出ていてストーリーの中で

良いアクセントになっていた

ように感じます。

 

映画や連続ドラマなどの

映像になると、

主人公たちの様子がより詳細に

描かれるようになると

思いますのでさらに

感情移入しやすくなることでしょう。

 

逆に、描写から情景を

自分で想像して楽しみたいような

方には、

本作品はとくに原作である

本作を先に読まれること

をおすすめします。

 

 

 

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吉田修一『森は知っている』 潜入シーンなどはピンと来づらいことも

 

秘密組織のミッション

としてありがちな、潜入調査。

 

本ストーリーの中にも

主人公たちのミッションとして

建物に無断で潜入するような

シーンが何度か出てきます。

 

まだ訓練中であり、

上の人の指示に従いながらの

潜入ではありますが、

まるでプロのようにヒョイヒョイと

警備を乗り越え

罠をも乗り越えて行きます。

 

この描写に関しては、

本物を知らないので

なんとも言えないのですが

「こんなに簡単に潜入できるものなの?」

と感じてしまうほど。

 

作品全体として、

アクション的な要素よりも

登場人物たちの心情に寄り添うような

描写が中心となっているせい

もあるかもしれませんが、

外国のアクション映画などと

比べてしまうと

物足りないような気が

してしまいます。

 

ただ、潜入ミッションを通して

主人公たちが成長していく様子や

組織に染まっていく様子などは

かなり読み取りやすく

描かれているように思います。

 

小説ではその様子を楽しみつつ、

潜入ミッションの様子や

アクションシーンなどは

映画やドラマに期待するのが

良いかな、と思いました。

 

 

 

 

 

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