郷内心瞳『拝み屋郷内 怪談始末』本のあらすじと感想!本職が語る最恐の怪異

 

今回ご紹介する一冊は、

郷内 心瞳(ごうない しんどう)

『拝み屋郷内 怪談始末』

です。

 

著者「郷内心瞳」は

宮城県生まれ。

拝み屋を営んでいます。

 

第5回『幽』怪談実話コンテストで

『調伏』『お不動さん』の2作

で大賞を受賞しています。

 

著書には『拝み屋シリーズ』

が人気で映像化もされています。

 

シリーズには今回紹介する

『拝み屋郷内 怪談始末』

『拝み屋郷内 花嫁の家』

『拝み屋郷内 逆さ稲荷』

などがあります。

 

著者は実際に郷里で拝み屋を

営んでいて

本書の内容は従来の実話怪談とは

別の視点から語られていることも

興味深いものとなっています。

 

怪異が視える人が

語り書き記す内容は、

視える人の視点から

描かれることにより

現実味を帯びてくるような感覚

にとらわれます。

 

今までとは少し趣が違う

怪談実話集を読んでみたい方は

「郷内心瞳」

をおすすめします。

 

 

 

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郷内心瞳『拝み屋郷内 怪談始末』 背筋ゾクゾク、ページをめくる手が止まらない

 

――語ることが、おそらく供養にもつながる。戸の隙間からこちらを覗く痩せこけた女。悪質な霊能者に傾倒した家族の末路。著者につきまとう謎の少女。毎年の盆に名前を呼ぶ声。決して語ってはならない封印怪談。東北の山中で拝み屋を営むかたわら見聞きした鮮烈な怪異を書き上げる。自身の体験談をも含む怪談実話集。第5回『幽』怪談実話コンテスト大賞受賞者による、渾身の第一作!

 

 

『拝み屋シリーズ』

の原点といえる

『拝み屋郷内 怪談始末』

 

実際に拝み屋を

生業としている

「郷内心瞳」が

 

体験や経験や相談された

内容の話が集められた本

となっています。

 

短い話も多く収められていて

文章も読みやすく、

すんなりと読めますが

【背筋ゾクゾク感】満載です。

 

著者は語ります。

 

著者が見聞きした怪異を

怪談に仕立て語ることにより

「怪異の供養」

をすることになると。

 

それを読者は読み供養する

ことになります。

 

著者自身が体験した怪異も

収められており、

日常に潜む怪異とともに

ページをめくる手が

止まらなくなること

請け合いです。

 

ゾクゾクとする話の他にも

『婆ちゃん』や『西川君』など

少し悲しく切ないいいお話も

あります。

 

怖いけど少しイイ話も挟まれ

小休止タイムもできるほど

たくさんの怪談が

集まっている本書ですが、

 

いつまでもイイお話の余韻に

浸っていると容赦なく

「ひえっ」とビビるお話も

出てくるので、

 

気を抜くことなくページを

めくっていくことを

おすすめします。

 

 

 

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郷内心瞳『拝み屋郷内 怪談始末』 短い話の中でも読者を引き込む著者の表現力

 

たくさんの実話怪談が集まった

『拝み屋郷内 怪談始末』ですが

読者によって

印象に残る話は

違ってくると思います。

 

亡きおじいちゃんと

腹話術人形の話は

人形の表情が変わる場面

にゾクゾク。

頭の中に映像が浮かんできます。

 

弁天さんのお話では

昔はおおらかな時代で

お風呂屋さんにも

背中に弁天さんが

いる人もいたなぁと思いつつ

弁天さんからテレパシーが

送られてくるお話に

不思議な心持ちがします。

 

「不許可」は神様グッジョブ!

と思いつつ、

 

「めでてぇなぁ」では

これでもか!とたたみかける

怪異に慄き、

 

「桜の君」では幻想的なお話

かと思いきやラストでは

「それはないわ!」と思いました。

 

アーッハッハッハッ!と

トイレから声が聞こえた場面では、

また場面を想像してゾクゾク。

 

著者が実際に見聞きした

事柄であるからこその

リアルティだと思います。

 

「コワッコワッ!」っと思いつつ

ページをめくる手が

止まらないのは淡々と

語られていく読みやすさと、

 

読者を引き込む筆の運びと

物語の構成力が

素晴らしいからだと思いました。

 

 

 

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郷内心瞳『拝み屋郷内 怪談始末』 読んでいいのか、知っていいのか、続きが気になる中毒性

 

この本で気になることが

三つあります。

 

著者にふりかかる謎の

カウントダウン。

 

カウントダウンが終わった時、

著者の運命はどのように

なってしまうのでしょうか。

 

もうひとつは著者に

つきまとう「桐島加奈江」は、

彼女の存在に一体どんな意味

があるのでしょうか?

 

死者でも生者でもなく

現実かそうでないのか。

 

著者に影のように

付きまとう彼女?は、

ただただ不気味で怖く感じる

ばかりです。

 

最後に本書でも

書かれている

「語ろうとするとなぜかトラブルが起きて語りたくても語れない怪談」。

 

本書の続編が

『花嫁の家』となっているの

ですが

 

そこで真相が語られるのか?

著者にトラブルはなかったのか?

続編を私たちは読んで

大丈夫なのか?

 

まさに

「進行形の実話怪談」

といってもいいのかもしれません。

 

実際に『拝み屋』を営む著者が

書いた実話怪談。

 

怖い怖いと思いながらも

ページをめくる手が

止まらない『拝み屋郷内シリーズ』

 

気になる方は是非本書から

順番にお手に取って

読み始めることを

お勧めします。

 

 

 

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