暑くなってきましたね。
そんな時は、
そう・・・
最高に怖ーーい身の毛もよだつ話で
涼しくなってしまいましょう。
誰が言い始めたか、昔からの納涼のひとつです。
今回は、日本作家が語る
怪談小説のおすすめ10選をまとめてみました。
どれもこれも、最恐の作品ばかり。
しかし、怖いだけでなく面白い本を集めています。
さぁ、恐怖の扉を開ける準備はいいですか?
目次
『ぼぎわんが、来る』(著者:澤村 伊智)
幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。正体不明の噛み傷を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。一連の怪異は、亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん"という化け物の仕業なのだろうか? 愛する家族を守るため秀樹は伝手をたどり、比嘉真琴という女性霊媒師に出会う。真琴は田原家に通いはじめるが、迫り来る存在が極めて凶暴なものだと知る。はたして“ぼぎわん"の魔の手から、逃れることはできるのか……。怪談・都市伝説・民俗学――さまざまな要素を孕んだノンストップ・ホラー!
「ぼぎわん」というものは一体何なのか
気になる人も多いのではないでしょうか。
一見幸せな家族にみえても
裏ではまったく違っていたり、
運命から逃れられない恐怖や、
得体のしれない「ぼぎわん」に
おいかけられる不気味感などが
詳細に書かれています。
ぼぎわんとは一体何なのか、
娘が最後にいう寝言の意味は?
夫と妻の視点から見るという構成も素晴らしく、
ノンストップで一気に読んでしまうほどに
「ぼぎわんが、来る」は
見事なホラー作品となっています。
映画化もされていますので、
原作と比べてみるのも面白いかもしれません。
『滅びの庭』(著者:赤川 次郎)
「庭……」――それが精神科医・大崎の最期の言葉だった。原因不明のノイローゼから自殺同然の死に方をした大崎だったが、彼は死の直前に自分の患者・安部綾子を同僚の山之内に引き継いでいた。綾子を診察するうちに山之内がたどりついた大崎の死の真相とは? 少女の見る夢が現実を狂わせていく――。書き下ろし表題作「滅びの庭」を含む全5編。
『滅びの庭』は5つの物語からなる短編集です。
『そしてその名は四角く囲ってあった。ちょうど黒枠の文字のように』(砂の名前より引用)
その一文だけでありありと、
私たちがよく目にする
「あるもの」を思い浮かべてしまいます。
そのイメージを思い浮かべた瞬間、
主人公とともに、
今までの違和感に気づき
急激に焦りが増していきます。
ジワリと迫ってくる恐怖に
主人公がどうなるのか、
先を想像して薄ら寒いまま、
身の置き場がなくなるような感覚に陥ります。
ホラーな内容でもライトな文章で
サクサク読めるのは流石、
作家「赤川次郎」です。
『殺人鬼』(著者:綾辻 行人)
サマーキャンプは、突如現れた殺人鬼によって地獄と化した――驚愕の大トリックが仕掛けられた史上初の新本格スプラッタ・ホラー。
ひとことで言うと
「スプラッター・ホラー作品」です。
サマーキャンプに訪れた男女が
殺人鬼によって惨殺されまくります。
その描写は地獄絵図といっても
よいくらいで
「食欲が失せた」
「あまりのグロテスクな描写で
途中で読むのを諦めた」
「もう二度と読みたくない、
表紙さえみたくない」
という人が続出しています。
しかし作者はあの「綾辻行人」なので
大どんでん返しなトリックは健在です。
ホラーが好き、
ついでにグロテスクもスプラッターも
オッケーな方はぜひ読んでいただきたい本です。
『姑獲鳥の夏』(著者:京極 夏彦)
「二十箇月もの間子供を身籠っていることができると思うかい?」。昭和27年の夏、三文文士の関口巽(せきぐちたつみ)は東京は雑司ケ谷にある久遠寺(くおんじ)医院の娘にまつわる奇怪な噂を耳にする。しかも、密室から煙のように消えたというその夫・牧朗は関口の旧制高校時代の1年先輩だった。
京極堂シリーズ、
作者のデビュー作で映像化もされている
『姑獲鳥の夏』は
因習、民俗学ホラー、ミステリーなど
たくさんの要素が詰まった一冊となっています。
「この世には不思議などひとつもないのだよ」
という京極堂の言葉通りに、
不思議な世界を論理的に、
圧倒的な知識をもって論理的に
ひも解いていく京極堂には圧巻です。
本書は600ページを超え、
その厚さにしり込みしてしまいそうになりますが、
読み終わるころにはまたこの世界に
行きたいという
中毒性をもつ「京極夏彦ワールド」へ
ぜひ一歩足を踏み出してみてはいかがでしょうか。
『ホーンテッド・キャンパス』(著者:櫛木 理宇/くしき りう)
八神森司は、幽霊なんて見たくもないのに、「視えてしまう」体質の大学生。片想いの美少女こよみのために、いやいやながらオカルト研究会に入ることに。ある日、オカ研に悩める男が現れた。その悩みとは、「部屋の壁に浮き出た女の顔の染みが、引っ越しても追ってくる」というもので……。次々もたらされる怪奇現象のお悩みに、個性的なオカ研メンバーが大活躍。第19回日本ホラー小説大賞・読者賞受賞の青春オカルトミステリ!
ただこの世の者ではないモノを
「視ることができる」だけの、
平凡な大学生が主人公のキャンパスホラーです。
オカルト研究会、通称「オカ研」の森司と
そのその先輩たちと片思いの女の子が、
オカ研の持ち込まれた
怪奇現象にまつわる相談事を、
原因を探り、解決に導いていく物語です。
森司と片思いの相手の女の子「こよみちゃん」
との恋の行方にも目が離せないなど、
個性のあるあるオカ研の先輩たちや、
平凡なりに頑張る森司のホラーな
キャンパスライフが描かれています。
ホラーな部分はしっかり描かれているので
ライトノベル的なホラーが
好きな人へお勧めな一冊です。
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