『とわの庭』あらすじと感想!小川糸のおすすめ新刊

 

今回ご紹介する一冊は、

小川糸

『とわの庭』です。

 

著者の作品と言えば、

デビュー作の

『食堂かたつむり』や

『ツバキ文具店』など

映像化されている人気作が多数ありますね。

 

まるでご自身の経験を書いたかのような

細かな描写と優しい文章が魅力的で、

海外の文学賞もいくつか受賞されています。

 

また、音楽活動もされるなど

多方面で活躍している作家さんです。

 

音楽プロデューサーのご主人とともに

結成した音楽制作グループでは、

作詞を担当しています。

 

本作『とわの庭』も、

著者ならではの優しい光に満ちた

言葉がたくさん詰まった作品です。

 

ただ、想像していたよりも

主人公・とわが経験する

過酷な現実も同時に描かれており、

様々な意味で胸をしめつけられる

物語です。

 

注目の著者の書き下ろし作品の

魅力をお伝えさせていただきます。

 

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小川糸『とわの庭』 永遠の愛

小川 糸 (著)

 

帰って来ない母を待ち、〈とわ〉は一人で生き延びる。光に守られて、前を向く。暗い淵のなかに身を沈めて仰ぎ見る、透き通った光。「生きているって、すごいことなんだねぇ」。歌う鳥たち。草木の香り、庭に降りそそぐ陽射し。虹のように現れる、ささやかな七色の喜び。ちっぽけな私にも、未来、はあるのだ。読み終えると、あたたかな空気が流れます。本屋大賞第2位『ライオンのおやつ』に続く、待望の長編小説。

 

 

主人公・とわは、母と二人暮らし。

 

二階建てに屋根裏部屋、地下室、

そして庭がついた一軒家で、

幸せに暮らしていました。

 

とわは生まれつき目が見えません。

そのため母ととわは、

常にベッタリ一緒でした。

二人は決して離れることなく、

二人で一つでした。

 

とわの母の名前は「あい」。

二人の間には「永遠の愛」があると

いつも話してくれた母。

母だけがとわを一番に

安心させてくれる存在でした。

 

ところが母が働き始め、

とわが一人留守番する日が

少しずつ増えていき、

生活が変化し始めます。

 

一人では生活できないとわは、

オムツを履かされ、

母の外出前は必ず「ネムリヒメグスリ」

という魔法の薬を口の中に入れてもらい

眠りにつきます。

 

働く時間が増えるにつれ

母の様子が変わり、

ネムリヒメグスリの量も

増えていきました。

 

そして、ある日突然とわは

一人になりました。

 

何も見えない暗闇の中、

一人ぼっち。

どうして一人になってしまったのか。

 

疑問に思いながらも、

とわは母の帰りを信じてただ一人、

とわと母の家で待ち続けるのでした。

 

 

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小川糸『とわの庭』 とわの庭

 

とわの世界に存在するものは、

とにかく限られていました。

 

とわにとっての時計は、

朝と夕方に鳴く鳥たちの合唱と、

朝昼晩の食事だけ。

 

毎週水曜日に食料や日用品を

玄関の外に置いて行ってくれる

「オットさん」。

 

曜日は水曜日から一日ずつ

数えることで把握します。

 

母が焼いてくれる

美味しいパンケーキの香りや、

母が読んでくれる本で旅をする幸せ。

 

どれもとわにとって、

幸せのしるしでした。

 

とわのお気に入りの庭は、

植物でいっぱいです。

植物の香りから、

とわは季節のうつり変わりを

感じ取っています。

 

ほかには、屋根裏部屋で

耳をすませる窓の外からのピアノの音。

 

目で見ること以外にも、

とわが自分の世界を知る方法は

たくさんあります。

 

それは、とわだけが持っている

才能なのです。

 

そんなとわに、

やがて訪れる試練は

想像を絶するものです。

 

とわの経験を描く著者の

リアリティあふれる描写に

驚かされてしまいます。

 

ただ優しさ溢れるだけの物語でなく、

衝撃的な展開をしていき、

とても現実的な物語として

読者の胸に残っていくはずです。

 

 

 

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小川糸『とわの庭』 前を向いて生きる

 

母と水曜日のオットさんしか

存在しなかったとわの人生は、

やがて外の世界に住む人たちとの

出会いによって少しずつ変化

していきます。

 

初めは何もかもが恐ろしく、

慣れるためには時間が必要でしたが、

周囲の人は温かく見守ってくれます。

 

 

友人のスズちゃんや魔女のマリさん、

初めてできた恋人のリヒト、

盲導犬のジョイ。

 

ときどき傷つくこともあり、

初めての経験に戸惑うことも

多くありますが、

とわはそのすべてをしっかりと

受け止めていきます。

 

必要以上のものをほしがらず、

今身近にあるものを大切にすること。

 

日々の暮らしを大切に、

一つ一つ丁寧にこなしていくこと。

 

美味しいごはんを食べれることの幸せ。

誰かと会話することの幸せ。

毎日朝が来ることの幸せ。

 

とわの生き方から教えてもらうことは

山ほどあります。

 

ただ毎日を平和で過ごせることが

どれだけ素晴らしいか、

ハッとさせられてしまいます。

 

悩みを抱えることがあっても、

当たり前の幸せを思い出せば、

心が温かくなるような気がします。

 

そんなとわからのメッセージが

つまった本作を、

ぜひ一度読んでみていただきたいです。

 

 

小川 糸 (著)

 

 

 

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