二階堂黎人『バラ迷宮』おすすめの【二階堂蘭子シリーズ】あらすじと感想!

 

今回ご紹介する一冊は、

二階堂 黎人(にかいどう れいと)

『バラ迷宮』です。

 

推理作家の

二階堂黎人さんと言えば、

「二階堂蘭子シリーズ」

有名ですね。

 

私もこのシリーズが

大好きです。

 

くるっくるの豊かな黒髪が

カールした巻き髪に

整った顔立ち、

冷静な面と情熱的な面

を持ち合わせた

お嬢さんです。

 

昭和あたりの世界観で、

古き良き探偵小説と

いった感じが良いんです。

 

オカルティズムや

怪奇色に富んでおり、

どこか横溝正史や、

ジョン・ディクスン・カー

を思わせます。

 

そして、なんとなんと!

二階堂黎人さんは、

著書『人狼城の恐怖

世界最長の推理小説の記録

を保持しています。

 

その人狼城の恐怖

最高に面白い作品です。

 

世界一なだけあって

かなり長いのですが、

気にならないくらい面白くて、

 

読む手が止まらなくなった

記憶があります。

 

今回ご紹介する、

「二階堂蘭子シリーズ」

7作目となる

短編集『バラ迷宮』

 

「二階堂蘭子シリーズ」を

読んだことがない方にも、

魅力がギュッと

詰まっているので

入門編としても

おすすめですよ。

 

 

 

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二階堂黎人『バラ迷宮』サーカスの怪人

 

人間大砲の轟音とともに、舞台にバラバラ死体が降り注ぐ「サーカスの怪人」。被害者は必ず顔面の皮をはがされ、頭部を持ち去られる「喰顔鬼」。火の気のない密室で、人間が突如発火し、焼死する「火炎の魔」。複雑怪奇な6つの殺人事件を、名探偵・二階堂蘭子が鮮やかに解き明かす、趣向に満ちた本格推理傑作集。

 

 

昭和13年頃、

サーカス団が大人気を

博していたときのこと。

 

空中ブランコに一本綱渡り、

手品や千里眼、一輪車や動物芸・・

 

子供も大人も目を

輝かせて見ていた

サーカス。

 

あるサーカス団に起きた

【サーカスの怪人事件】

と呼ばれる

怖ろしく忌まわしい事件です。

 

その頃のサーカスは、

世捨て人の逃げ場だったり、

身元を明かせないような人間が

切羽詰まって

飛び込むような場所でした。

 

最初のサーカスの演目に

「人間大砲」という

大魔術がありました。

 

文字通り、

大砲から人間を弾にして

派手に飛ばすショーです。

 

もしも、、

その人間大砲のドーンという

音と共に舞台に

バラバラ死体が

降り注ぐなんて、

世にも恐ろしい事件

が起きたらどうします?

 

そうです、

その通りの事件なんです。

 

無残なバラバラ死体は

子供でした。

 

死体出現現場を

誰も見なかったという、

まさに手品のごとく

死体が出現した謎、

そして犯人はどのように

やり遂げたのか、

動機は何だったのかを

 

美人名探偵・二階堂蘭子が

あざやかに

謎を解き明かしてくれますよ。

 

それにしても、

なぜでしょう。

サーカスって物悲しい

感じがするのは。

 

 

 

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二階堂黎人『バラ迷宮』喰顔鬼(じきがんき)

 

被害者は必ず顔面の皮

はがされ、

頭部を持ち去られる。

 

あまりにも怖ろしすぎる

ではありませんか。

震え上がりますね。

 

事件は昭和44年10月の嵐の夜。

蘭子たち一同は

【喰顔鬼事件】に興味をもち、

別荘地であるR湖へと車で

向かっていました。

 

R湖畔では、

この半年間に4人もの人間が

「喰顔鬼」と呼ばれる

殺人者に犠牲に

なっていたのです。

 

そして喰顔鬼は

まだ捕まっていない・・

 

この地に住む

芝埜画伯の奥様は、

友人の妹であり、

現在連絡が取れず

心配しているとのことで、

一行は芝埜画伯の

屋敷を訪れます。

 

芝埜画伯は取り乱しており、

血走った目で侵入者に

銃を向けるような

真似を始めます。

 

実は、芝埜画伯の奥様は

病気にかかっていました。

 

「喰顔鬼」の最後の

犠牲者の中年実業家は

奥様の元恋人でしたが

その男には妻がいて、

いわゆる不倫関係

にありました。

 

芝埜画伯が不貞に怒り、

奥様を座敷牢に閉じ込めたと

そう一同は思ったのですが、

 

実際は、

奥様はある病気のせいで

復讐心に囚われ、

「喰顔鬼」事件を

起こしていたのです。

 

奥様が亡きあとは、

芝埜画伯までその復讐心に

憑りつかれてしまい、

鬼畜と化したのでした。

 

執念や恨みといった

強い感情は、

他人をも巻き込み、

伝染するのだと

背筋を冷たいものが

這って行った気持ち

になりました。

 

 

 

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二階堂黎人『バラ迷宮』薔薇の家の殺人

 

美しいバラに囲まれた家。

 

しかし、

バラは「秘密」の象徴です。

 

そう、この屋敷には

おぞましい過去が

隠されていたのです。

 

その家に住む妻の佳子は、

この屋敷で過去に

あった毒殺事件の

犯人の娘が自分ではないかと、

心を痛めていました。

 

彼女が幼い頃の話で、

それが真実か彼女の妄想なのか

真実を解き明かしてくれるよう

二階堂蘭子は依頼を受けます。

 

過去にあった毒殺事件とは、

ジギタリスという毒を

ある人物が飲む紅茶に

混ぜて殺害したというもの。

 

毒殺の

シチュエーションとしては、

ありがちな設定ながら、

毒を紅茶に混ぜた方法

なかなか面白い方法でした。

 

もちろん、二階堂蘭子が

実験付きで正解を

解き明かしてくれましたよ。

 

 

 

 

 

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