中島聡『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』本の要約と書評!元マイクロソフト伝説のプログラマー

 

今回ご紹介する一冊は、

中島聡(なかじま さとし)

『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

スピードは最強の武器である』

です。

 

日本は世界でも一、二を争う

残業社会です。

 

しかも仕事ができる人ほど

残業が多かったり、

また残業が多い人ほど

出世しやすいという現実もあり、

嫌々ながらも残業に励む人は

多いと思います。

 

本書はそんな人たちの

役に立つような、

時間術と仕事の進め方

に関する本です。

 

目立たなくても地道に

頑張っている人たちに

ぜひ読んでほしい一冊です。

 

 

 

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中島聡『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』プロトタイプとパレートの法則を活用した仕事の進め方

 

*****忙しい日本人に支持されて、15万部突破! *****

世界を変えたのは「締め切りを守る男」だった
【世界を一変させたWindows95の設計思想を生み出した伝説の日本人が教える
人生を制するスピード仕事術】

本書の著者、中島聡氏は、
みなさんが今使っているパソコンの
「ドラッグ&ドロップ」や「ダブルクリック」などを現在の形にしたことで知られる
元マイクロソフトの伝説のプログラマーです。

過労死が続出するほど多忙を極め、納期遅れが蔓延するプログラマーの世界で、
中島氏は「一度も納期に遅れたことがない男」として活躍。
「期限までの日数の2割で、仕事の8割を終えて後は流す」
その驚異の仕事術は、
「小学4年生から、夏休みの宿題は7月中に終わらせて、あとは好きなことをしていた」というところからスタートしたのです。

 

 

本書は、

著者である中島聡さんが

ご自身のこれまでの経験をもとに、

仕事への取り組み方や

時間の使い方に

ついて書かれた本です。

 

ポイントはいくつかありますが、

その中でも特に強調して

述べられているのは

「プロトタイプを作る」こと、

 

そして

「パレートの法則を活用する」こと、

この2つです。

 

「プロトタイプを作る」とは、

どんな仕事でもまずは

サンプルを作ってみる、

ということ。

 

どんな仕事でも、

どこかに必ず

「やってみなければ分からない」

ポイントがあるはずなので、

 

そこを少しでも早く

見つけ出すためにサンプルを

作ることが大切だと

中島さんは言います。

 

何かアイディアを思いついたり、

あるいは上司から仕事を

頼まれたときに

「できます」と引き受けること

は簡単だけれど、

 

そこからプロトタイプを作る

という行動につなげられる人は

あまり多くなく、

 

そこが成功出来る人、

できない人の分かれ道のようです。

 

とくに新規事業や新製品など、

まだ世の中に出回っていないもの

ならなおさら、

 

形にしてみなければ

分からないことだらけですし、

サンプルでもなんでも

形になっているものがなければ

上司やチームメンバーとの

認識齟齬も起きやすくなります。

 

関わる人たちの認識を

合わせるため、

またスケジュールをなるべく

正確に見積もるためにも、

 

「プロトタイプを作る」

ということが

とても大事になってきます。

 

そして

「パレートの法則を活用する」

とは、

自分自身で仕事のペース配分を

決めていく際に

「2:8」という配分

を意識して進める、ということ。

 

仕事を引き受けたら、

まずはスケジュールの最初の2割に

あたる時間を使って

作業の8割が終わるように

進めていきます。

 

そして、

スケジュールの残り8割

を使って、

作業の残り2割を

仕上げていきます。

 

こうすることで

「締め切り間際になって予想外のトラブル」

といった、

仕事をしていると

なぜか良く遭遇するような

事態をほぼ回避すること

ができます。

 

また、スケジュールの最初の2割

が過ぎたところで

作業の8割が終わらないようであれば、

 

その時点で

「スケジュールの見積もりが甘かった」

と判断し、

上司やクライアントと

納期調整に入るようにします。

 

予想外のトラブルの回避、

そして納期調整が必要であれば

早めに動くことで、

 

仕事はスケジュールどおりに

進むようになり、

予定外の残業に

見舞われることが

ほぼなくなります。

 

本書ではこれら2つの

ルールを軸に、

仕事を効率的に進めるための

ノウハウが多く紹介されています。

 

 

 

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中島聡『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』苦しい残業とサヨナラしつつ高評価を得られるノウハウ

 

著者の中島さんは

社会人経験の多くを

マイクロソフト社

という外資系企業、

しかも一時期は海外拠点で

過ごされているにも関わらず、

 

日本企業でうまくやっていくポイント

をきちんと押さえられているな、

と意外に感じたのが、

この本を読んだ率直な感想です。

 

記事の冒頭でも書きましたが、

多くの日本企業では残業を良し

とする文化が

いまだに残っています。

 

仕事ができる優秀な人のところ

に仕事が集まる傾向があるため、

仕事ができる人ほど遅くまで

会社に残っています。

 

また残業をしていると上司には

頑張っている姿が見えるので

「会社に貢献している」

と判断され昇格が早くなる、

というケースもいまだに

多くあります。

 

本書のノウハウでは、

この点をうまくクリアしつつ、

仕事をうまく進めることが

できるようになっています。

 

例えば、パレートの法則により

スケジュールの最初の2割で

仕事の8割が

本当に終わったとします。

 

その場合、その勢いで

仕事を進めていけば、

トラブルなどがない限り

スケジュールの

半分くらいの時点で

仕事がすべて終わって

しまうでしょう。

 

ですがそれをしてはいけない、

というのが本書で

紹介されているルールです。

 

仕事の残り2割は頑張りすぎず、

流しつつ進めていく。

 

そうすることで

成果物のクオリティ

を上げていく余裕も

生まれますし、

 

スタートダッシュで

頑張った疲れを

ほどよく解消することも

できます。

 

そして、上司から

無理なスケジュールで

仕事をどんどん降られる、

という事態も

避けることができます。

 

この残り2割の仕事の進め方が、

日本企業で働く私たちに

うまくマッチしているな、

と思います。

 

 

 

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中島聡『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』集中力はノウハウで上げるものではない

 

もうひとつ、

本書で面白いと感じたのが

「集中力は上げるものではなく、

集中してしまうような

天職を探そう」

という点です。

 

本書のノウハウを実践する、

特にスケジュールの2割で

仕事の8割を進めるような

タイミングでは、

かなりの集中力が

必要とされます。

 

そのためのノウハウも

書かれているのかと思いきや

「意識しなくてものめり込んで

しまうような仕事を頑張るべき」

と中島さんは言っています。

 

確かに、辛い仕事よりも

自分にとって楽しいと思える仕事

のほうが良いに決

まっていますが、

天職なんてそうそう

出会えるもの

ではないと思います。

 

ただ、そう言って諦めて

しまうのではなく、

いろんなことに挑戦しながら

自分にとっての天職を探し出す。

 

年齢など気にせず、

チャレンジし続けることが

大切なのであり、

 

天職を追及し続ける人が

成功出来る人なのかもしれないと、

本書を読んで感じました。

 

 

 

 

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