森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』原作(小説)の感想とあらすじ!映画版も

 

今回ご紹介する一冊は、

森見登美彦

『ペンギン・ハイウェイ』

です。

 

ある日、アオヤマ君とお姉さんの

住む街の空き地にペンギンが現れました。

アオヤマ君はペンギンに興味を持ち、

なぜペンギンが突然現れたのか

を調査することにしました。

 

調査をしていくうちに、

アオヤマ君が通っている

歯科医院のお姉さんが

関わっていることが分かったのです。

 

タイトルの

『ペンギン・ハイウェイ』とは、

ペンギンが海から陸に上がる際に

決まって同じルートをとることで、

その道だけ雪が解けて

道のことを言います。

 

 

 

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森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』これまでの森見登美彦作品とは違った作品

森見 登美彦 (著), くまおり 純 (イラスト)

 

僕は知りたい。この世界の始まりについて、そしてお姉さんの謎について。
小学4年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。この事件に歯科医院のお姉さんが関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした。未知と出会うことの驚きに満ちた長編小説。

 

 

森見登美彦さんにとって

舞台の郊外の住宅地は

思春期を過ごした原風景である

と文藝別冊KAWADE夢ムックで

語っています。

 

今まで京都ばかりを

舞台にしていたこともあり、

京都以外を舞台にするに

あたって主人公を背伸びをした

小学生にして

これまでの作品とガラリと

変えたのです。

 

森見登美彦さんと言えば

「京都」と「大学生」の

イメージが強いのでは

ないでしょうか。

 

そして、「世界の果て」は

この物語を通してのキーワード

となっています。

 

作者である森見登美彦さんも

少年時代から思春期にかけて

世界の果てを妄想していたそうです。

主人公のアオヤマ君も作中で

「世界の果て」を追い求めています。

 

これまでの作品との共通点は

『太陽の塔』で出てくる

草原の中に聳える太陽の塔は、

この作品中で草原の中に浮かぶ〈海〉

と同じであると話していました。

 

これまでに森見登美彦さんの作品

を読んだことがある人からすると

この話はかなり違うと

思うかもしれませんが、

こういったところに

共通点がある面白い作品なのです。

 

 

 

 

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森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』主人公アオヤマくんとクラスメイト達

 

自分のことを

頭がいいと言っています。

 

今までの森見登美彦さんの作品

の多くが京都を舞台にしていて、

主人公は大学生ということが多いため、

主人公が小学生というのは

とても新鮮味を感じました。

 

ですが、ただの小学生ではなく

背伸びをしていて賢い男の子

アオヤマ君が主人公です。

 

他にもクラスメイトのスズキ君は

クラスで威張っています。

ウチダ君とアオヤマ君は

探検隊を組織して、

街に突然現れたペンギンを

研究することにしました。

 

ハマモトさんはクラスで

アオヤマ君と同じように賢く、

そしてかわいいです。

 

学校でハマモトさんとアオヤマ君は

チェスをやっています。

そして、その様子を

面白くなさそうに遠巻きに見て

二人に意地悪をするのが

スズキ君です。

 

個性豊かなキャラクター達は

読んでいて、

小学生たちなのに少し青春だな

と思いました。

 

 

 

 

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森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』不思議なお姉さん

 

歯科医院のお姉さんのことが

アオヤマ君はずっと好きでした。

 

街にペンギンが出たと話題になった時、

そのペンギンをアオヤマ君が

研究していくうちに、

お姉さんへと辿り着きます。

 

お姉さんはペンギンを出す

不思議な力を持っていて

自分でもなぜ出せるのか

分からないそうです。

 

お姉さんはどこか飄々としていて、

ざっくりとした性格で

ペンギンが好きです。

 

アオヤマ君のことを少年と呼んで、

アオヤマ君のチェスの師匠

でもあります。

 

この不思議なお姉さんと

少年の組み合わせがなんだかいいなと

読んでいてずっと感じました。

 

年上のお姉さんに恋をして

背伸びをする男の子って

いうのがいいなと思っていました。

 

話の中でよく、

カフェでお姉さんとアオヤマ君は

会ってチェスをしています。

 

そしてアオヤマ君は

お姉さんの胸に興味があり、

胸ばかり見ています。

賢くて背伸びをしていても

年頃の男の子なんだなと

窺えてかわいいなと思いました。

 

果たしてアオヤマ君は

お姉さんとペンギンの謎を

解くことができるのでしょうか。

是非、読んでみてください。

 

森見 登美彦 (著), くまおり 純 (イラスト)

 

 

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