今回ご紹介する一冊は、
北野 唯我(きたの ゆいが) 著
『天才を殺す凡人
職場の人間関係に悩む、すべての人へ』
です。
北野唯我さんは現場の中心となって
働く80年代生まれのビジネスリーダーです。
人生とは
「世界から受けた恩を少しだけ大きな輪で恩返しすることだ」
と考えているそうです。
著書には「転職の思考法」
「分析を生むエジソン」
があり経営者として
「価値について考える」
「愛をもって接することができる」
などの思考を大切にしています。
そんな北野唯我さんが
「凡人が天才を殺すことがある理由」
を書籍化したのがこの本です。
私も毎日仕事をしていて
「なんで私はあの人みたいにできないのだろう」
「自分が得意なことって何だろう」
などと思ってついクヨクヨしてしまいます。
それは私が凡人だからなのです。
ではなぜ天才を殺す凡人なのか?
不思議でたまりません。
その疑問について考えながら読んでいきます。
目次
北野唯我『天才を殺す凡人』才能って何?
11万部突破!! 各メディアで話題沸騰! !
読者が選ぶビジネス書グランプリ2020 自己啓発部門賞
日本の人事部「HRアワード2019」書籍部門入賞
ITエンジニア本大賞2020 ビジネス書部門ベスト10あなたは凡人? 秀才? それとも天才?
公開瞬く間に30万pvを超えた人気ブログ
「凡人が、天才を殺すことがある理由。」が、
物語となって書籍化!天才肌の女性創業者社長に惚れ込み、起業に加わって10年。会社は大きくなったが、
新事業は振るわない。「社長は終わった」などという声も聞こえてくる――。
そんな悩みを抱える広報担当の青野トオルは、謎の犬ケンと出会う。
関西弁と東北弁がまざった珍妙な言葉を使うケンは、トオルの疑問に当意即妙に答えていく。
人間の才能とは何か、なぜ人はすれ違ってしまうのか、
私たちは自分の中にどのように才能を見い出し、どうやって伸ばしていけばいいのか。
今最も注目されるビジネス作家が90分で読める物語にまとめた、超・問題作!
私たちにも必ずあるもの
それは才能といわれています。
人の才能には3種類あります。
1. 天才:独創的な考えや着眼点を持ち、人が思いつかないプロセスで物事を進められる人
2. 秀才:論理的に物事を考えシステムや数字。秩序を大事にし、堅実に物事を進められる人
3. 凡人:感情やその場の空気を敏感に読み相手の反応を予測しながら動ける人
組織が動くためには
天才、秀才、凡人の才能が必要となります。
はじめに天才が率いる時代があり、
その時代が終わると
秀才が率いる時代がやってきます。
その秀才が率いる組織は
凡人が天才を管理する時代に突入していきます。
そうなると天才は「イノベーション」
を起こせなくなります。
もともと天才はコミュニケーション力が不足
していることから
凡人にわかってもらえないと
成果を上げられなくなってしまうのです。
その点から考えると凡人の私は
天才の気持ちを分かってあげることこそ
成果を上げる近道となるようです。
秀才は天才に関して妬みと憧れの
相反する感情があるのに、
その天才は秀才に対して無関心なのです。
だから天才は秀才からの手助けを
受けることはできません。
たまに
「そこ手伝ってあげればうまくいくのに」
と思うのは外れではないようです。
天才が本当は凡人に理解してほしいと
考えているのに対して凡人は初めから
理解できないので排斥(はいせき)
してしまうのです。
私も天才の彼らが何か求めていたと
しても次元の違いにあきらめてしまい
そのことで凡人が天才を殺すこと
につながっているのかもしれません。
北野唯我『天才を殺す凡人』相反する才能
コミュニケーションの断絶は
「軸と評価」の2つで起こりえます。
軸とはその人が
「価値」を判断する上で前提となるもの
で絶対的なものです。
それに対して評価とは軸に基づいて
「Good」や「Bad」を
評価することで相対的なものです。
人の才能には3種類あるように
その軸が異なるとコミュニケーションは
成り立たなくなってしまいます。
コミュニケーションの断絶を防ぐために
活躍する「アンバサダー」と
呼ばれる人たちが存在します。
1. エリートスーパーマン:創造性あり、再現性あり、ビジネス大好きな天才と秀才の素質を持つ人です。
2. 最強の実力者:会社のエースでどこでも大活躍するけどなかなか革新は生まない人で秀才と凡人の素質をもつ人です。
3. 病める天才:天才と凡人を橋渡し構造的に捉えるのが苦手な人で天才と凡人の素質を持つ人です。
そのエリートスーパーマン、
最強の実力者、
病める天才のアンバサダーが
お互いの才能を支えながら
進化していくことで組織が崩壊せずに
円滑に進行していきます。
そうは言っても現実は何かしら
コミュニケーション能力に欠けています。
以前の職場は私よりも更なる凡人がいて
何かしら一つ覚えのように
「コミュニケーションは必要不可欠」
と声高らかにする人がいました。
その人こそがコミュニケーションの
断絶を生んだのだと考えられます。
ここでも凡人は天才だけでなく秀才をも
殺してしまう存在となるので
そういう会社には
アンバサダーの存在はかなり重要となります。
北野唯我『天才を殺す凡人』異なる主語を持つ人たち
天才、秀才、凡人の3者の
コミュニケーションは
「軸」が違うので永久に交わる
ことがありません。
それは主語が大きく
「人」「組織」「世界」に分かれて
それぞれ凡人、秀才、天才となります。
凡人に多いのは主語を人メインで語ります。
人メインにも自分がどう思うか?
相手がどう思うか?
家族や仲間がどう思うか?を
軸に考えています。
秀才に多いのは主語を組織やルールなどの
善意で語ります。
そのため秀才は法律の世界に生きています。
天才に多いのは主語を世界や真理など
超越した何かで語ります。
そのため天才は物理の世界に生きています。
秀才は常に天才に対して
憧れと嫉妬を抱いています。
そのコンプレックスが天才をひそかに殺す
サイレントキラーとなっているのです。
天才の仕事の進め方には再現性はないため
サイレントキラーがいれば
組織の創造性や共感性がなくなり、
結果的にその会社は駄目になってしまいます。
そのため秀才は天才の再現性を
組織にもたらせる重要な存在です。
このように相反する才能の力学を
理解して活用していくと、
組織や会社は天才と秀才が作り上げたものを
人メインで考える凡人により
うまく売り込むことで
成果をあげられるようになります。
以上のことから凡人はその手腕により
天才・秀才を活かすことも
殺すこともできるという
位置にあるといえます。
今後凡人の私も自信を持って
仕事していけるそんな気持ちになります。
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