今回ご紹介する一冊は、
西野 亮廣(にしの あきひろ)著
『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』
です。
お笑い芸人としてお馴染みの西野亮廣氏が、
現代のクリエイターとして
お金の作り方や広告戦略について、
今までとは違った視点で熱く語る作品です。
メディア等でも話題になった
絵本『えんとつ町のプペル』の制作方法や
国内歴代最高の総額1億円という
クラウドファンディングでの調達方法なども
この本には詳しく書かれています。
とにかく著者は昔ながらの古い考え方や既成概念に
とらわれることを嫌います。
なぜ嫌うのかというと、
それは単なる個人的な好き・嫌いという
感情ではなく、
「今の時代に合っていないのにやり続ける」
や
「変化することが怖いから同じ方法を取る」
といった、
つまり、現代では正しくない
可能性が高いのに変化しようと
しないからなのです。
そして、その正しくない可能性が高いという根拠も
ただの直観などではなく、
様々な角度や
過去の失敗例から導いたものであり、
西野理論として一本筋の通ったものなのです。
だからこそ、様々な分野で
「成功」という結果が伴っているのだと、
この本を読むと腑に落ちてきます。
『やりたいことを掛け持つことや、やりたいことに迷うことは、これからの時代を生き抜く術だ。』
『ここからは、”好きなことを仕事化するしか道が残されていない”時代だ。』
『一歩踏み出すために必要なのは、ポジティブシンキングではなく、ロジカルシンキングだ。』
ウォルトディズニーを超えるという
壮大な夢を持つ著者だからこそ
説得力のある数々の言葉が、
今何らかの悩みを抱えている若者を中心に、
きっと奮い立たせる何かを
与えてくれるはずです。
嘘偽りのない新しいお金と広告の戦略の
ポイントをいくつかご紹介しますが、
ぜひこの本を手に取って、
隅々まで西野イズムを
味わっていただきたいです。
目次
インターネットが破壊したものと広告
クラウドファンディングで国内歴代最高となる総額1億円を個人で調達し、絵本 『えんとつ町のプペル』を作り、30万部突破のメガヒットへと導いた天才クリエイターが語る、 "現代のお金の作り方と使い方 "と最強の広告戦略、そして、これからの時代の働き方。
著者は、町の本屋さんとアマゾンを比較した例を用いて、
「インターネットが破壊した物理的制約」
について読者に分かりやすく伝えていきます。
そして、インターネットが物理的制約を
破壊したからこそ、
逆に無料化されたものがたくさんあると言います。
著者はそこに目をつけ、
『えんとつ町のプぺル』の発売から3か月後に、
インターネット上でその絵本の全ページを
無料公開することに決めます。
世間はこのやり方に多くの非難をぶつけ、
イラストレータや漫画家からも
多くの批判を受けたそうです。
そこで怯まないのが著者です。
このやり方は、
著者なりの理論に基づいたものであり、
かつ時代にマッチしたものでした。
結果、この無料公開により
絵本の売り上げは一気に上がり、
アマゾン総合売上ランキングで1位を
獲得することになります。
この成功のカラクリについては、
・・・この本を読めば分かります!
著者ならではの
「正しいことは誰に文句を言われてもやり通す」
という一貫性は、
読んでいてとても爽快です。
自分で一万冊買うという販売方法
『えんとつ町のプぺル』をより多くの人に
知ってもらおうと著者自身で一万冊を
購入したそうです。
これも著者自身の理論に基づいた行動でした。
その理由は3つあると言います。
ここでは、キーワードだけ紹介いたしますが、
「自分で予約販売サイトを作る」
「前作『魔法のコンパス』の失敗」
「領収書」、この3つです。
どれも今までの常識では考えられない内容ですが、
著者が一つ一つ丁寧に語る大胆な戦略は、
悔しいくらいに説得力があり
「確かにこれなら売れそうだよね」
と素人ながらに思ってしまうほどです。
セカンドクリエイターという存在
著者曰く、『えんとつ町のプぺル』で
クラウドファンディングを使った本当の目的は、
作り手を増やすことにあったと言います。
さらに、作り手を増やすことが、
そのまま消費者を増やすことになると加えています。
この理論を導く際にも、
「おみやげはなぜついつい買ってしまうのか?」や
「絵本展を運営するのを一般の方に
やってもらったらどうか?」
など著者ならではの目の付け所から
発想が始まっています。
この理論でいくと、
SNSなどで口コミを発信してくれる人や
自分のインスタグラムにアップしてくれる人なども
セカンドクリエイターになる可能性があり、
インターネットが当たり前の時代には、
非常に裾野が広い消費者を生み出せることを提示してくれ、
これからの広告戦略には欠かせない内容で
あることは間違いありません。
これもまた読んでいて目から鱗の戦略でした。
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