今回ご紹介する一冊は、
篠原 悠希 著
『後宮に日輪は蝕す 金椛国春秋』
です。
前回、永皇太后から
皇帝・陽元に延びる
魔の手を退けた遊圭は、
やっと一息つく暇をもらい、
なんと皇帝から
女官としての地位を上げて
妃嬪の位に上がる
といった内示が上がりました。
そしてかねてより
学びたかった医学を
学ぶのですが、
まだまだ永皇太后の残党が……。
永皇太后一派の暗躍、
外戚族滅法の撤廃、
遊圭が女装をしていること、
女官の医生官試験、
すべてが同時進行で進み
遊圭は生き抜くことが
できるのでしょうか。
目次
篠原悠希『後宮に日輪は蝕す』 一難去ってまた一難
病弱すぎる少年・遊圭(女装)が、後宮から不条理なこの国を大きく変える!
皇太后の陰謀を食い止めた功績を買われ、女装で後宮潜入中の少年・遊圭は、皇帝のお妃候補に選ばれることに。それは無理!と焦る遊圭だが、滞在中の養生院で、原因不明の火事に巻き込まれ……。
星遊圭は遊圭の秘密を握る
宦官の玄月から
李薫藤という名前を
もらい女官として
生活していました。
玄月の手先として、
皇帝に迫る魔の手である
永皇太后とその一派の
悪事を皇帝の前で
証明して見せました。
それで李薫藤という名は
瞬く間に後宮に
知れ渡ってしまいました。
褒美として皇帝から
女官としての地位を上げて
妃嬪の位に上がると
いった内示が上がりました。
つまりは皇帝のお妃様の
候補になるということです。
しかし、遊圭は男で
女装をしているため
そんなことになるのは
避けなければなりません。
それを知った遊圭は
正式に決まってしまう前
に後宮を脱出しようと
試みあえなく失敗して
しまいました。
その無理が祟り元々体の弱い
遊圭は体調を壊してしまいます。
療養していた養生院で
不審な火事が……。
遊圭はどうなって
しまうのでしょうか。
篠原悠希『後宮に日輪は蝕す』 医者としての勉強
永皇太后の娘であり、
皇帝・陽元の腹違いの妹である
麗華公主の病を治した
遊圭の名声は瞬く間に
後宮中に広がってしまいました。
そして、後宮の女達が抱える
悩みや病を治すということ
を始めました。
しかし、それで目立ち過ぎて
しまいます。
女性として医生官の育成を
推進することを玄月と話し、
皇帝に奏上します。
後宮には女性が多いですが、
医者は男性の為に
相談できない悩みが多く、
結局医者に診てもらえないまま
死んでしまうこともあるからです。
そうして、
目立ってしまったこともあり、
もともと男尊女卑の考えが
強いこともあり、
女が医者になるなど
ありえないと、
多くの男政治家などからの
強い疎む矛先が向けられて
しまうのです。
そして、次から次へと
妨害を受けてしまいます。
そして、ここの妨害には
捕まえたはずの永皇太后一派
の妨害も含まれています。
無事に医生官試験を
通過すること
ができるのでしょうか。
試験に落ちてしまえば
皇帝のお妃候補に
なってしまいます。
篠原悠希『後宮に日輪は蝕す』 後宮編完結
後宮編最終巻の今作でも
新たな登場人物が出てきました。
鍼師の馬延先生、
東瀛国から来た橘真人、
医生官試験を共に
切り抜けた女官達。
今後ここで新たに出てきた
登場人物が登場するのかは
お楽しみにしていてください。
私がこの新しい登場人物達
の中で気に入っているのは、
東瀛国から海を渡ってきた
橘真人です。
地理的には
おそらく日本人です。
舞台は中国となっていて、
東瀛国は海を越えた島国
と書かれているからです。
この中国の広大な大地の中で
まさか日本人が登場人物として
出てくるとは思いも
よりませんでした。
また、私事ですが、
この青年とよく似た友人が
いるのでいつもその友人の
イメージで登場してきます。
小説は人によって登場人物の
イメージが変わるのが
いい所だと私は思います。
ですから、この橘真人が
とても気に入っているのです。
また少しネタバレになりますが、
彼はこの巻以降も登場するので
お楽しみにしていてください。
ここで怒涛の後宮編は
終わります。
火事をどう切り抜け、
遊圭は外戚族滅法を
撤廃してもらい、
見事後宮の外へと出ること
ができるのでしょうか。
みなさん是非読んで
皆さまの目でご確認してください。
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