今回ご紹介する一冊は、
志瑞祐（しみずゆう）著、
遠坂あさぎ（イラスト）
『聖剣学院の魔剣使い』3巻です。
本作の本来の目的は、
魔王レオニスが1000年後に
転生するはずの反逆の女神ロゼリアを
見つける、そして魔王軍を再建する、
というものでした。
1、2巻ではレオニスが
思わぬ転生を果たして、
こどもの姿になってしまい、
苦労しつつ現代の人たちに
馴染んでいきました。
しかし、3巻では上記の本来の目的
が進行し始めます。
本作において重要な巻数
となっているので、
ぜひお手に取ってください。
目次
志瑞祐『聖剣学院の魔剣使い』3巻あらすじと注目ポイント
魔王軍再興の野望を胸に転生した最強の魔王レオニス（10歳）は、王女来訪の裏で暗躍した“魔剣使い"たちの計画を圧倒的な力で捻り潰し、眷属のリーセリアばかりでなく、レギーナからもこれまで以上に甘やかされる学院生活を満喫していた。〈吸血鬼の女王〉の力に目覚めつつあるリーセリアの活躍もあり、学院の合同演習でも頭角を現しはじめる第十八小隊。そんな中、六年前に〈ヴォイド〉の襲撃で滅亡したはずのリーセリアの故郷〈第〇三戦術都市〉が出現したとの報告が入る。調査に赴いたレオニスの前に現れたのは〈女神〉ロゼリアの転生体だった――。「花嫁のドレスです、受けとってください」「……～っ、レ、レオ君！？」
3巻は重要なシーンが特に多く、
これからにつながる伏線も
多く詰め込まれていると、
著者の志瑞祐先生が
おっしゃっています。
その中でも3巻において
重要なところは、
第〇三戦術都市の出現です。
ちなみに現在の活動拠点は
第〇七戦術都市で、
リーセリアとレギーナの故郷が
第〇三戦術都市です。
第〇三戦術都市は6年前の
大狂騒でなくなったはず
だったのですが、
それが突然出現したとなれば、
大騒ぎにもなります。
そこで、レオニスや
リーセリアを含む、
第十八小隊が調査に派遣されます。
突如出現し、しかも第〇七戦術都市に
対して救難信号が送られてくるという、
不思議な現象が起きている
第〇三戦術都市では
何が待っているのか注目ポイントです。
待っているのは6年前の生き残りか
それとも‥‥‥。
志瑞祐『聖剣学院の魔剣使い』3巻レオニスの魔王軍づくりがひそかに動き始める
2巻で大暴れした亜人たちの生き残り
を魔王の圧倒的な力により、
仲間にして魔王軍の再建が
少しずつ進み始めます。
レオニスはリーセリアたちには
気づかれないように行動しているのも、
ハラハラ感があって面白いです。
本来の目的を忘れていない
レオニスのこの言動は、
登場人物の行動原理が
はっきりしていることを示しており、
ストーリーがぐだぐだに
ならないため
には大切なシーンだと思いました。
志瑞祐『聖剣学院の魔剣使い』3巻 新キャラ登場！
まず一人目は、
ハーフエルフの女の子アルーレです。
レオニスと同様に
1000年前にいた人物で、
六英雄の剣聖シャダルクの弟子であり、
魔王殺しの勇者と呼ばれています。
反逆の女神を倒すために、
魔王殺しの剣を持っているのが
特徴です。
さらに二人目は、
八魔王の一人アズラ=イルの腹心である
ネファケスです。
自身をネファケス・ヴォイド・ロード
と名乗り、
ヴォイドを出現させたりできることから、
反逆の女神やヴォイドについて
よく知っていると予想されます。
しかし、まだまだ謎多き人物です。
アルーレやネファケスについては
後に語られると思うので、
次巻以降に期待が高まります。
志瑞祐『聖剣学院の魔剣使い』3巻 六英雄がヴォイドロードに
1巻では、
六英雄の大賢者アラキールが
ヴォイドロードとなり、
魔王レオニスを察知して
襲ってきましたよね。
今度は六英雄の聖女ティアレスが
ヴォイドロードとなっています。
さきほどの新キャラたちも、
ともに1000年前の人物だったりして、
この物語は1000年前との関係が深いです。
この流れでいくと、
これからも1000年前に
レオニスの宿敵であった六英雄が、
ヴォイドロードとなって
レオニスたちの前に
立ちはだかるのかもしれないと、
大胆にも考えてしまいました。
志瑞祐『聖剣学院の魔剣使い』3巻 影の王国のキャラはギャグ要因
2巻に引き続き、
影の王国から呼び出す骨の戦士
たちはギャグ要素高めです。
今回登場するログナス三勇士は
ヒーロー戦隊のように
決め台詞を吐いたかと思うと、
3人の骨が絡まっていたりします。
にもかかわらず、強くて頼りになる
ところがまた面白いです。
よく考えると、
ブラッカスやシャーリにも
たくさん笑わせてもらっているので、
影の王国のキャラは総じて
面白いなと感じました。
志瑞祐『聖剣学院の魔剣使い』3巻の見せ場
本作は一冊ごとに大きな見せ場が
設けられています。
今回の盛り上がりシーンは
最後のボス戦です。
毎度のごとく大技を放つのはもちろん、
クリスタリア騎士団の魂を
スケルトンの軍勢に憑依させる
ところは鳥肌ものでした。
さらに、魔剣が今までとは違った
反応をみせます。
レオニス本来の目的にも
密接に関係しているところなので、
読み飛ばさずじっくり読んでほしいです。
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