新型コロナウイルスの感染拡大防止により、
全国的に外出自粛要請が続いています。
おうちで過ごす時間が格段に増えて、
「普段しない読書でもしようかな?でも、何読もう?」
なんて、思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
自粛生活が始まってからというもの、書籍が飛ぶように売れているそうですよ!
苦しい状態が続きますが、こんな時こそ読書を思う存分して
楽しんでしまいましょう!
今回は、
「#STAYHOME コロナ自粛中だからこそ読みたい!心がスカッとするおすすめの小説5選」第1弾
をまとめてみました!
本選びの参考になれば、幸いです。
目次
『スロウハイツの神様』(著者:辻村深月)
青春ミステリの旗手が描く、あなただったかもしれない「彼ら」の物語
幸せな共同生活を送る6人。でも、良いことも悪いことも長くは続かない。きっと、終わりがくる。人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ――あの事件から10年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。
小さなハイツで暮らす若きクリエイターの卵たち。
それぞれに個性的だけど、どこか闇がチラチラと見え隠れてもいる。
「いつか終わりが来る」
だから、今を生きる。
スロウハイツで疑似家族を作る彼ら。
日々刺激を受けつつも、上手くいかなくて心がヒリつく感じが
伝わってきます。
楽しく、ほろ苦く、ああ青春だなぁ~!
美しく、深みもある作品で、読後感も爽やかです。
『ジョーカー・ゲーム』(著者:柳広司)
五感と頭脳を極限まで駆使した、 命を賭けた「ゲーム」に生き残れ――。
異能の精鋭たちによる、究極の"騙し合い"!
結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校“D機関"。「死ぬな、殺すな、とらわれるな」。この戒律を若き精鋭達に叩き込み、軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関"の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く結城は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を上げてゆく......。
東京、横浜、上海、ロンドンで繰り広げられる、究極のスパイ・ミステリー。
こちらの作品は短編集で読みやすいです。
吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞を受賞
大日本帝国陸軍に設立された極秘諜報組織“D機関”
そう、、スパイです!
冷酷すぎるくらい人間味を感じさせないスパイの頭脳戦に心理戦!
結城中佐、頭キレッキレで凄すぎないか!?
徹底した秘密主義・・・リアルな日常では体験できない展開に
ドキドキです。
特に男性なら楽しすぎる設定かもしれません。
ちなみに『ジョーカー・ゲーム』は映画化されています。
亀梨和也さんや伊勢谷友介さんの豪華俳優陣が出演し、
2015年1月31日に初公開されました。
『ガダラの豚』(著者:中島らも)
アフリカの呪術医研究で大きな業績を残している大生部教授は、テレビの特番の取材を兼ね、妻や息子とともにケニアへ向かった。そこは、8年前、娘の志織を事故で失った地でもあった。以来、精神を病んでしまった妻。大生部は、フィールドワークの中で、家族の絆を取り戻せるのか?一行は、不吉な名前を持つ呪術師の村・クミナタトゥを目指すのだが...。
こちらの作品を一言でいうと、
「エンターテイメントをギュッと濃縮したような作品」です!
とにかく面白い!楽しい!ワクワク!
トリックや奇術のコメンテーターとして活動する
民族学者の大生部教授とその家族が
TV番組の企画でケニアの「呪術師の村 クミナタトゥ」へ調査に行きます。
そこでなんと強力な呪いにかけられてしまいます。
番組関係者が次々と謎の死を遂げる中、
果たして大生部教授は家族の身を守れるのか!?
オカルト×呪術×ミステリ×宗教×民族×エンタメと
魅力的な要素のオンパレードでございます。
この大生部教授、決してカッコいいキャラではありません。
ビール飲んで、腹が出てるイメージです。
なんかいい味出してるおじさんなんですが、
教授の妻も良いキャラなんですよ~!
「旦那は置いて行っちゃいましょう!」
なんて言っちゃうあたり笑います。
3冊にわかれた長編ですが、飽きることなく楽しめます。
『死神の精度』(著者:伊坂幸太郎)
1、CDショップに入りびたり、 2、苗字が町や市の名前であり、 3、受け答えが微妙にずれていて、 4、素手で他人に触ろうとしない。 ――そんな人物が身近に現れたら、それは死神かもしれません。1週間の調査ののち、その人間の死に〈可〉の判断をくだせば、翌8日目には死が実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う6つの人生。 日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した表題作ほか、「死神と藤田」「吹雪に死神」「恋愛で死神」「恋路を死神」「死神対老女」を収録。
死神って、皆さんの中でどんなイメージですか?
怖くて、大きなカマを持ってて・・
そんなイメージだと思うのですが、
この作品に出て来る主人公の死神はちょっと違うんです。
見た目は人間と同じで、中身はクールなんだけど
いい加減でどこか人間臭くて憎めないんです。
「俺が仕事をすると、いつも降るんだ」
死神の千葉は雨男です。
これから死ぬ人を1週間調査して死神の千葉が生死の判断を下します。
千葉が出会う、色んな味付けの6つのお話が収録されています。
ちょっと不思議で、でも心に残るそんなお話ばかりです。
『クール・キャンデー 』(著者:若竹七海)
「兄貴は無実だ。あたしが証明してやる!」誕生日と夏休みの初日を明日に控え、胸弾ませていた中学生の渚。だが、愉しみは儚く消えた。ストーカーに襲われ重態だった兄嫁が他界し、さらに、同時刻にそのストーカーも変死したのだ。しかも、警察は動機充分の兄良輔を殺人犯として疑っている!はたして兄のアリバイは?渚は人生最悪のシーズンを乗り切れるか。
ジュブナイルもののミステリです。
明日は夏休み初日&誕生日!という最高の日だったはずなのに、
大変な事件に巻き込まれてしまった!
中学生の渚が兄の嫌疑を晴らすべく奮闘します。
子供向けなのかな?なんて油断していると、
キャンデーの甘さの中にミントのクールさがあってツーンとやられますよ。
中学生の青春がキラキラしていて、
夏のギラギラ感の中に、思春期特有の甘酸っぱさと残酷なブラック要素
もあったり。
思春期の夏って、どこかほろ苦いですよね!
文庫にして、160ページとコンパクトにまとまっているので
サクッと読めますが、中身はしっかりミステリしてますよ。
夏にも読みたくなる1冊を先取り気分でどうぞ。
第二弾もあります↓