加谷珪一『貧乏国ニッポンますます転落する国でどう生きるか』感想と要約!コロナ不況どうすれば?

 

今回ご紹介する一冊は、

加谷珪一(かやけいいち)

『貧乏国ニッポン ますます転落する国でどう生きるか』

です。

加谷珪一は経済評論家です。

代表作には「お金持ちの教科書」「ポスト新産業革命」

「億万長者への道は経済学に書いてある」

等です。

「年収が1400万円は低所得」なんて聞くと

「え?!じゃあ、私は低所得?」

とつい悲しくなってしまいます。

アメリカの年収1500万円というのは

日本人の年収300~400万円の感覚と同じで

単身者であればそんなに不便を感じない年収なのです。

一般的に日本の世帯所得平均は

約550万円といわれています。

それでも東京で家族と一緒に住んでいると

決して楽な生活ができる金額とはいえません。

そこで日本は本当に貧乏国なのか、

コロナの状況が無くてもいずれ転落していくのか?

そうであれば、この国でどう生きていくべきなのか

を読み解いていきます。

 

 

 

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日本は住みやすい?住みにくい?

 

新型コロナウイルスの感染拡大で危機に直面する日本経済。政府の経済対策は諸外国と比べて貧弱で、日本の国力の低下ぶりを露呈した。実は、欧米だけでなくアジア諸国と比較しても、日本は賃金も物価も低水準。訪日外国人が増えたのも安いもの目当て、日本が貧しくて「安い国」になっていたからだ。さらに近年は、企業の競争力ほか多方面で国際的な地位も低下していた。新型コロナショックの追い打ちで、いまや先進国としての地位も危うい日本。国は、個人は、何をすべきか? データで示す衝撃の現実と生き残りのための提言。

 

日本の平均賃金は550万円と

諸外国から考えるとかなり低くなっています。

実際に年収1500万円以下であっても、

それなりに生活できているから

本当はそんなに貧乏国ではないのでは

と思っているはずです。

実際に日本は賃金が安い分、

物価も安いから暮らしやすいという法則は

どう考えても成立しないそうです。

いまの日本は江戸時代とは違って購入する多くのものは、

自国で生産したものでなく輸入品が多く

価格変動の影響も受けやすくなっています。

結果的にいつの間にか多くの負担が必要で

年収の安い日本ではどんどん貧しくなっていく

のは当然なのかもしれません。

海外の物価上昇により私たち日本人の

購買意欲はどんどん下がり、

価格は同じだけど量が少ないという満足感も

得られない生活スタイルに不満もあまり口にしない

ことからも日本は安い国への道をたどっているといえます。

日本国内の物価が安いというのは、

つまり外国人にとって来日することで

自国で買い物するよりも安く買い物ができる

ことを意味しているといえます。

世界各国にあるディズニーランドも

国により入場料金に大きな差があります。

最近8,200円に値上がりしましたものの

ほかの国と比べるとかなり安いそうです。

結局のところ日本は住みやすいと

言い切れないのが現状なのです。

 

 

 

 

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安さだけではない日本の転落

 

物価も安く賃金も安い日本は

安い国=貧しい国になっています。

1989年に調査が始まった世界競争ランキング

経済状況、政治の効率性、ビジネスの効率性、

インフラ設備などの多方面から

各国の競争力を比較した指標です。

その世界競争ランキングが1989年は1位だった

にも関わらず

2019年には30位まで低下しているのです。

どの国も工夫などによりそれぞれが

成長しているなか日本だけが

負け続けていることに大きな問題があります。

最近、日本では少子高齢化が

進んでいるのも関係しているのか

教育費への予算がかなり減っています。

研究費が少ないことも原因となり、

必然的にノーベル賞を受賞する人

の数も少なくなります。

教育一つをとっても経済を成長させる

取り組みができなくなり国としても

安くなってしまうわけです。

日本は暮らしやすい国であったというのは

過去の話で今は

「各国の駐在員が住みたい国ランキング」では

調査対象33か国中32位という結果からも

過去の話ということが分かります。

日本は賃金、ワークバランス、

子供の教育環境について

すべて最下位という現実があります。

そのことからも国際的なポジションが

低下し暮らしにくくなっていること

は間違いありません。

このままでは日本での働き手が減り海外に

出稼ぎに行かなくてはいけない時代が

いつか来るかもしれません。

 

 

 

 

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なぜここまで安くなったのか?

 

なぜ日本がここまで安くなってしまったのかは

日本企業の競争力が下がり経済成長ができない

ことが大きな理由のようです。

私もその一人でこの20年ほぼ昇給がありません。

それは過去20年間の日本人1人当たりのGDP

が横ばいであることの証明ともいえます。

日本においては消費マインドの低下

はかなり深刻な状況となのです。

消費増税などで政治が増税を行った場合、

政府は国民からお金を徴収することとなります。

その徴収したお金は政治支出という形で

最終的に国民の所得となります。

他の国では増税実施により国民の所得が

減ることなく経済状況が健全であれば

その成長が阻害されることもありません。

消費に消極的な日本人には消費増税は

景気低迷の原因となっているともいえそうです。

日本の金利はバブルが崩壊してから

金利の下落が始まって以降の物価は

横ばいかマイナスという状況が続いています。

私自身バブルの時に貯金していた時は

金利も高くて貯金は楽しいものだと思っていましたが、

超低金利の現在ではただの貯金ではお金が増えない

ということを実感しています。

実際に低金利においては景気が悪いことの裏返しで

将来も物価が上昇しないと認識した結果なのです。

この安い状況で日本に投資をしている私たちは

もっと外国株を買うなどして考え方を変えて

いかなければ、

より貧しくなる現状から

抜け出せないかもしれません。

 

 

 

 

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